幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

記事の検索  | 最近のコメント  | この記事のコメント 
記事の一覧  | カテゴリー  | 月別アーカイブ  | 過去記事一覧 |  

親沢峠-栗生峠-馬越峠

車載で行く恒例の秋ツーリング。今年は長野の相木村の3峠を巡りました。

ルート 63.7km △1,716m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。


金曜の夜に車で佐久へ向かい、コンビニでビールとおつまみを買って道の駅へ。ビールを飲まないと一日が終わらない (^^;
夜は0℃くらいまで冷え込んだので寒かったです。3シーズン用の羽毛シュラフにと夏用の薄い化繊シュラフを重ね、足元はブルーシートを掛けました。首元にタオルを巻いて冷気の侵入を経ち、シュラフのコードを絞って目と口だけ出して就寝。

5時50分のスマホ目覚ましが鳴って起床します。毎日この時間から一日が始まります。空は快晴!
上田方面の峠も予定していましたが、天気予報でこの日(土曜)の方が良かったので、相木方面を先に走ることにしました。
佐久から小海へ車で移動して道路脇のチェーン着脱スペースへデポしました。ネットの衛星写真はこうした場所を探す時にも重宝します。

8時20分くらいに走り出しました。気温が低いので手袋は冬用です。上着は薄手フリースにウィンドブレーカー、ニッカーホースは中厚手にしました。ウールに虫食いで穴が三ヶ所もあいてがっかり。買い替えなきゃぁ…


直ぐに小海駅です。ぶとぼそ氏は列車の時刻を確認していました。


以前リカンベントで来た時に泊まった旅館の前を通り、踏切を渡って少しすると鳴り出しました。「あれ、おかしいなぁ、列車が来る時間じゃないのに…」と、ぶとぼそ氏。
特別列車だとか。


出だしから農村地帯なのでのんびりなスピードで進みます。集落内を通る旧道を見つけると『あっちへ行こうか』。


ぶとぼそ氏とはこうしたサイクリングの趣向が同じなのがいいんです。写真を撮るのに立ち止まってもわざわざ合図しません。視界からいなくなることもしばしば。


まんまるの可愛いクリ。踏むとパンクします。


学校跡でしょうか、広いグランドの向こうに八ヶ岳が見えていました。薄っすらと雪を被っていて綺麗です。
僕が細い枝で自転車を立たせようとしていると、ぶとぼそ氏がこうしよう! と。


ぶとぼそ氏は旧来のパスハンター、僕はモダンなパスハンター。今日は担ぎもダートもありませんが、二人で走る秋ツーリングはこの自転車にしています。

軽く一山超えて親沢集落。


ここは以前 車載日帰りで来たことがあります。その時は西上州から大上峠を越えてきて、ぶどう峠を越えました。

ぶとぼそ氏から写真をもらいました。僕のより発色がいいです。昔風に言うとリバーサルっぽい。僕は逆にネガっぽいのが好みです。

デジカメでは自分の好みに合った設定にできるのがありがたいです。発色の他、コントラストやシャープネス、明暗部の感度等。

ただし、レンズの良し悪しは機材によりけり。コンデジではこうした逆光ぎみで白っぽくなってしまうのは仕方ありません。


親沢から上流へ進むと川平。


目に留まった民家の軒先には古い農具や鹿の角がたくさんありました。


相似形の角でも、もしかすると地域差で微妙な違いがあるのかもしれません。


川沿いを離れて親沢峠へ上ります。


途中で視界が開けて八ヶ岳が一望できました。左の急峻な山々からなだらかな北八ッまで。こうして見ると八ヶ岳は結構な広さがありますね。


右下が通って来た川平です。


親沢峠は小さな切り通しになっています。


空は快晴が続いています!


下りの途中にあるシンボリックな松。低い位置の枝が切られていなかったら更に雄大な木だったことでしょう。


ぶろう峠へ続く道へ降り立ちました。通行止めの看板が悲しいなぁ。十石峠も未だ通行止めなので、この山域では田口峠だけが通行可です。


緩く上って次は栗生峠です。


下を向いているのはたぶん地図を見ているんだと思います。ビニールファイルに入れて巻き取りコードでバッグに付けています。


少し高くなったところから北アルプスが見えました。向こうも既に雪を被っています。


更に上ります。


前傾自転車ではどうしても頭が下がって路面ばかり見ることになってしまいますね。


栗生峠に到着しました。時間はまだ12時前でしたが、朝が早かったのでここでお昼ご飯にしました。


終日お店が無いところを走るので昼食と行動食は持って走らなければなりません。ここがロードでぴゅーっと走る場合と異なるところです。さらに余裕があればこうしてコンロで温めたものを食べるのも、サイクリングをより楽しくしてくれます。


久しぶりのパスハンター。今日は幅1.5インチのパセラを履いてきました。前三角のケースには工具とライト用バッテリー。サドルバッグにはそこに入りきらなかったセルフレスキューのアイテムと、コンロ&コッヘル、それと食材を半分。もう半分の食材はウエストバッグに入れています。

ステムとピラーにはサスペンション機構が付いていますので、とてもソフトな乗り心地になっています。どちらもパラレルリンクなので違和感のない動きが気に入っています。もちろん本格的なダートを走るにはフルサスMTBの足元には及びません。

シンボリックな御座山を見て下ります。


遠かった八ヶ岳が少し近くなってきました。


下栗生に降りました。


どこもそうですが、山間の小さな集落は人の気配が乏しいです。


続く上りがきつかった。地形図に栗生坂とあるところなんですが、ずっと10%超が続き緩くなる所がありません。サイコンは時速3~4km。ぶとぼそ氏は押し歩きますが、乗車している僕と差はありません。
地図上では平均勾配10%弱になっていましたが、12%くらいに感じました。


黄色く色づいた木々のトンネルをくぐって下っていきます。


三川集落。


道祖神にはお賽銭がありましたが、個人的にはちょっと違和感があります。


今日一番の上り、馬越峠(まごえとうげ)へ。


栗生坂に比べれば緩いんですが、今日はぶとぼそ氏の膝の調子が悪く、辛い上りです。僕も膝が痛む時がたまにありますが、痛みがあると楽しむ余裕が無くなってしまうんですよね。きっと痛まない方の脚だけに力を入れていることでしょう。


中ほどの県道と合流する手前で伐採地があって相木村の山々と北八ッの裾野が遠望できました。送電線が無いのも珍しいかもしれません。


馬越峠に着きました。


ここも切り通しです。今回はトンネル無し。


川上側の眺望を期待したんですが、木々が邪魔をしてそれほどでもありませんでした。古いお地蔵さんが二体。頭が落ちてしまったところを見ると古い峠なのでしょうね。今昔マップを見ると今の車道とは異なる道で、とても馬が越えたと思えない急斜面に道があったようです。


下りは途中から畑が広がり川上村らしい印象になります。日が傾いてきました。


ナナーズで小休止。風が寒く感じてきました。

ここで後輪のパンクに気づきました。あちゃ~。でも暗くなる前でよかった。暖かい紅茶を飲んでいる間にみるみる空気が抜けてぺしゃんこ。近くで何か踏んだようです。
確認すると鋭利な金属片のようなものが刺さっていました。ぶとぼそ氏に渡すと「これ、枝っぽいよ」。地に落ちてなお存在をアピールしています。

ちゃちゃっと直して後輪を装着してナットを締めると「パキンッ」。う、モンキーがやられました。力を入れ過ぎたようです。なんとかだましだまし固定はできましたが、次にパンクしたら緩められないかもしれません。

帰ってから確認したらツメの根本が割れていました。先日工具の軽量化のために小さなモンキーに換えたんですが、強度が足りなかったということですね。元のモンキーに戻します。


川上の外れで川を渡ろうと思ったら橋が架け替え工事で通れません。仕方なく少し戻った所にある橋を渡りました。


少し上って今日最後の大蔵峠。


夕暮れの広瀬をアップダウンして、最後は暗くなったR141を下って小海のデポ地へ帰着しました。


パンクもあって時間が押してしまい、翌日に走るルートに合わせて道の駅を移動する予定でしたが止めにしました。昨日と同じ道の駅まで車で戻り、近くの温泉でこの日のサイクリングを思い返します。心身が和らぐ一時です。
夕食は見つけておいた食堂が閉まってしまい断念。近くにお店が無い地域なので仕方なくコンビニ食になってしまいました。ま、ビールが飲めれば良し。コンビニとは言え最近は美味しいものもありますしね。ぶとぼそ氏も僕も食通じゃなくてよかった。ゴミが出て環境にはよくありませんが。

08:20 出発
09:16 親沢
10:02 親沢峠
11:53 栗生峠
13:45 栗生坂ピーク
15:12 馬越峠
17:59 帰着


夜の寒さは前日ほどではなく逆に暑いくらいでした。この季節では初めて首元を緩めたかもしれません。案の定というか翌日は天気が崩れ、雲域が時間とともに広がってきました。予報も変わって雨マークも。
ぶとぼそ氏の膝の調子が悪いこともあって早々に二日目のサイクリングは止めにして帰宅することにしました。寒くないこともあって椅子に座って早朝ののんびりした時間を過ごしてから撤収して帰途につきました。


同行した ぶとぼそ氏 のブログもどうぞ!

信濃路紅葉サイクリング 小海町から川上村へ 前編 : 旅からす本館 日本をもっと楽しもう!!

信濃路紅葉サイクリング 小海町から川上村へ 後編 : 旅からす本館 日本をもっと楽しもう!!