幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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巌道峠

今回は週の真ん中の休日ということもあって近場の巌道峠を軽く走ってきました。

信州ツーリングの栗生坂で、パスハンターがリカンベントに比べて急勾配に強いと感じました。それは勾配がきつい状況でも低速で走れるからだと思ったんです。時速3kmでも不安がありません。クランクの死点では止まるような速度になりながら、一踏み一踏みゆっくり上ることができます。
一方、リカンベントでは急勾配でここまで速度が落ちると、バランスをとるのが難しくなります。枝や小石が落ちている場合はなおさらです。では急勾配でどのくらいの速度まで落として上れるのか、そんなことを考えながら巌道峠を上りました。

 

ルート 117.2km △1,875m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。


町田街道を外れた後の川尻交差点でとても古い軽トラがいました。フロントマスクからして古めかしいんですが、車体もかなりへこたれています。そして荷台後部にはエンジン?  白い噴煙を撒きながら走って行きました。


雑木林が色づく前にイチョウが黄色くなりますね。名倉手前のヘアピンカーブのイチョウは小さいながらも勢いがいいです。


名倉峠を越えてシュタイナー学園の門の前。上野原の中心地から背後の山々が一望できて気持ちのいい場所です。


反対側も開けていて集落が見渡せます。今日の天気は一日安定だそうなので雲行きを気にせず走れます。


天神峠。この地域にいくつも存在する峠名です。


越えた先は結構な勾配で下ります。逆から上ったことはありませんが、きつそうですね。


木によっては色づき始めています。緑もあって橙が引き立つ。


奥牧野の激安自販機は今回はスルー。代わりに近くの神社脇の石碑達を久しぶりに拝みました。


秋山川を渡ります。川沿いは気温が低いので色づきも早いです。


富岡集落の馬頭観音


とても穏やかな顔をしています。内面は顔に出ると言いますね。


集落外れの墓地からの眺めは毎回ですが、立体感が気持ちいいです。


少し下って巌道峠へのみちへ合流します。この水路は先の富岡集落の水田へ送るためのものです。案寺沢川から取水しているんです。


綺麗に澄んだ水には枯れ葉が浮かんで流れていました。


風が無い穏やかな日ですが、落ち葉がひらりひらり舞い降りてきます。


案寺沢集落の郷倉。今日は駐車がいなかったので前に止めて撮影。この前にはす向かいにある綱子峠への道標が、明後日の方を向いていたので捻って直しておきました。


僕の歳よりも年配の橋。これも数年のうちには架け替えるのかもしれませんね。


いつもと違ったアングルにしてみようと思い、階段を下って撮りました。

今日はのんびり過ぎたのかここで12時のベルが集落内に響きました。お腹も空いたのでお握りを食べようとコンビニ袋をガサゴソしたら、後ろから小さな3歳くらいの女の子が出てきて「ちょーだい、ちょーだい」って。でも僕が振り返ると不審な顔をして戻ってしまいました。そんなに怖い顔じゃないと思うんだけどなぁ (^^;

再び走り出して石垣をふと見上げると新たな馬頭観音を見つけました。もう何度も訪れていて、朽ちて岩と区別が無い物まで知っているので、初めての馬頭観音に「おおう」と声が出ました。


民家が途絶えたあたり、この道程で一番の坂です。15%くらいでしょうか。冒頭で書いたようにどれくらいの速度まで落とせるのか、サイコンを見ながら一踏み一踏みゆっくり上ってみました。

概ね時速4km弱、3.5kmまで落とすと厳しかったです。その分リカンベントの方がキツイと思うでしょうが、パスハンターで同じように時速4km弱で上ったら、それはそれでキツクなるというものです。

踏ん張って上っている最中にカマキリを見つけました。お腹が太っていないので既に卵を産んで役目を果たした後なのでしょう。


峠手前のビュースポット。イイ感じに紅葉してきました。


巌道峠に到着。ひっそりしていました。ここまでオートバイと車が2台ずつくらい。今日は人の出が少ないようです。


林道の分岐に腰かけてもう一つのお握りと調理パンを食べました。しばらくすると人の気配を感じ、同年代くらいの男性が荒い息をしてロードバイクを押し上げてきました。軽く挨拶をしただけで最後の上りを進んで行き、しばらくしてもう一人も通り過ぎて行きました。ロードのギヤ比では厳しいでしょうね。ここの勾配は15%超が長く続きますから。

一時間ほどのんびりして峠を下りました。


日当たりのいい所で赤く染まっている木を見つけました。やっぱり鮮やかな赤があると綺麗ですね。

急勾配を慎重に下ります。時々、会った人から「リカンベントで怖くないですか?」と聞かれることがありますが、前傾自転車に比べて数倍楽しいです。
信州ツーリングの時に下りを前にして
『下りだけど、パスハンターでは楽しくないんだよね。』と僕が言うと、
「ええーっ!」と ぶとぼそ氏。
リカンベントでの下りの楽しさは乗った人でないと分かりません (^^)

道志みちへ合流すると勾配が緩くなった分、高速になり、さらに楽しくなります。
するとミラーにロードの影。リカンベントの方が空気抵抗が少ないので速いですから、僕を見つけてガンガン踏んできたのでしょう。水場の手前の上り返しでかわされました。若くて痩せた青年。でもその後の詰めが甘いです。せいぜい50mは頑張って引き離さないといけません。20mほど前で差が開かないのを見極め、僕も頑張ってジリジリ追い上げました。

『おらおらおら~、50代後半のオヤジに追いつかれてるようじゃダメだぞ~』
「うぅ、なんだこのオヤジ、変な自転車? のくせして、ちくしょー」

テールツーノーズのまま再び下りへ。

『あまい、あまーい、そんなんじゃリカンベントは引き離せないぞー』
『おいっ、このコーナーは奥がキツイぞ、気を付けろよー』
「うひょ、危ない危ない (>_<)」

少し直線がつづくと。

『後ろにいるとぶつかっちゃうから横に出て惰性で丁度いいぜ。』
「こ、これが噂に聞いたリカンベントなのか (>_<)」

続いて両国橋の後の短い上り。

「よし、立ち漕ぎで引き離してやる」
「ゼッケン付きのレーサー二人を抜かしたぞ、これなら奴もついてこれまい」
『だからあまいと言っただろう、そんな立ち漕ぎじゃ俺は引き離せないぞー』
「な、なんなんだ、このクソオヤジは、、、ヤマビルみたいに離れねー (>_<)」

『ふん、このくらいで許してやるか。先行した男気だけは認めてやるよ。』
「うっせー、クソじじぃー」



ということでバトルを楽しんで、青根の旧道へ入って万事屋前のベンチでお汁粉休憩。


その後、青野原までは久しぶりに旧道へ入りました。馬頭観音群は健在。


鳥屋経由で愛川町へ下り、水道みちを上った後は河岸段丘上ルートで帰りました。

 

07:32 出発
11:05 奥牧野
13:01 巌道峠
14:33 青根
17:35 帰宅