幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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犬目宿-鈴懸峠-雛鶴峠

冬で木々の葉が落ちた雑木林が明るいうちにパスハンターで山道を巡りたいと思いつつも、先週組み直したホイールも慣らしたい。
以前はパスハンターで幹線道路や長い距離を走っていましたが、このような道はどちらかというと快適ではありませんでした。オールラウンドに走れるような設計をしましたがリカンベントには敵いません。一度知ってしまった快適感はなかなか捨てることが出来ないのが生き物の性質です。リカンベントではこうした道に加えてダウンヒルが最高に気持ちいいというオマケ付き。上りはというとパスハンターと比べて大きく劣ってはいません。
というわけで今回もリカンベントで走ることに。行く先はどこがいいかな…、前日に考えます。久しぶりに奥武蔵のR299より向こう側へ、とも思いましたが、taboomさんの集まりが近く開催されるので、その時にとっておきます。
結果、今回のルートにしました。

ルート 143.5km △2,067m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。


玄関を出ると空は雲一つない快晴、でも風が強い。我が家は高台にあるので得に感じます。気温はそれほど低くないので中厚手のグローブでいいでしょう。
風がある日の町田街道は向かい風です。こんな日は素直に快走モードは封印します。でも出だしにまったりと走ると、身体が目覚めない感じがします。シャキッとしません。

城山から山間部へ入るも風は収まらず、上りでも前から風が吹き下ろしてきてペースは上がりません。三ヶ木の上りでは調子いい時の3割減。まぁ、こんな日もあります。
コンビニ休憩のあと、道志大橋の先の上りも結構しんどいです。道もさほど広くないので大型車が来ないことを願います。

上りきった左側にある消防署、久しぶりに整列して体操している時に通過しました。隊員の何名かと目が合います。9時からの始業らしく、以前はこちら方面を走る時は毎回そのタイミングだったんですが、息子の仕事が変わって朝食を一緒にすませるようになってサイクリングの出発時間が少し遅くなったんです。なので今日はぎりぎりのタイミングという感じ。

千木良を抜けてR20に合流する信号は、感応式の反応が早く待ち時間が殆どないんですが、その分 青の時間が短い (^^; 今回は前方の車に反応して青に変わったタイミングでした。なのでダッシュ
ぎりぎり間に合い斜めにR20へ合流し、車体を右に左に素早く傾けて走り抜けました。

相模湖を過ぎて藤野へ向かう途中、前方にサイクリストを発見しました。トレーニングなロードバイクではなく、リヤキャリヤに小さめのバッグを積んでいます。若いツーリストといった感じ。
左手を上げて『こんにちは~』と言ってパスしたんですが、その後、じりじりと詰められてかわされました。いいペースでR20のワインディングを二人で走り抜けていきます。
今回は上野原への上りは旧道へ逃れることにしていたので、若者ツーリストとは別れて左へ下りました。
※この若者とは後半に再び会うことになります。

上り返しで高低差は増えますが、車に気を遣わずに上れる旧道の方が気分がいいですよね。先を急がないならこんな道の方がサイクリングには適しています。

鶴川宿へ入ります。傍らの池に薄氷が張っていました。子供の頃は庭のバケツの水が1cmくらいの氷になっていましたが、最近ではそこまで寒くなることはまずありません。地球の温暖化を感じます。


青空へ向かって上る神社の階段。鳥居の姿は全国共通。正確に計算されていますから。


既に宿場としては機能していませんので、こうした一直線の町並みだけが当時の名残りですね。


鶴川宿からは短いながら激坂がいくつか続きます。
前方に竹籠を背負ったお爺さん。その姿は昔を想像しがちですが、意外と現役で活用されていますし、売ってもいます。


大椚、ずっと大門だと思い込んでいましたが、shiokameさんに指摘されて地形図をよくみたら椚(くぬぎ)でした (^^; 昔はシンボリックな椚があったのでしょうか。


甲州街道の中では一番道が広く直線も長い野田尻宿。そして一番静か。
この日もオシッコ無限ループの日だったので公衆便所へ直行しました。

隣の交番の中をふと覗くと「探しています」の張り紙が数枚ありました。どれも高齢の方が行方知れずになったものです。そうした人って何処で何をしているのか… 同じような歳になった自分の父母のことを少し考えてしまいました。


野田尻宿を過ぎて展望が開ける地点、右端には真っ白な富士山が頭を覗かせていました。今季は雪が少ない富士山だったようですが、やはり2月~3月にかけては降雪が増えるようですね。


快晴! 雲一つありません。昔ここを歩いた人達もこんな風景を見ていたんですね。


いつもの自撮りポイント。今回はヘルメットスタイルです。


犬目宿。前回は右下から上ってここのT字路へ来ました。


犬目峠、昔から言われている峠ですが、それが何処にあるかは以外と知られていません。今でもどの地点が犬目峠なのか分かっていないようです。Googleで検索しても出てきません。もちろん車道で一番標高が高い地点は分かりますが、古道の峠がどこなのかが分からないんです。

鳥沢宿から上ってくる道(今回は逆)は峠らしい上りの後に斜面に沿った道へと変わります(その後もアップダウンがあります)。その付近を峠と呼んでいたのでしょうか。
有名な葛飾北斎甲州犬目峠の絵に近い地点に立って、そんなことを思いました。


豪快な下りの途中にあるトトロ。そう言えばロボット兵がいません、前回はどうだったかな…


今回も馬頭観音の埋没具合をチェック。前回と変わらず。


こちらの微笑ましい馬頭観音も、変わらず。


鳥沢へ下って猿橋へ。最近お気に入りの昭和なラーメン屋は今回は止めて、鈴懸峠で昼食にします。冬場はなるべく火器で温める食事を楽しみたいんです。

鈴懸峠はpaparouさんは余裕だそうですが、僕にとっては結構キツイです。ここまで来てからの上りは脚が疲れていますからね。夏場とくらべてひっそりした峠道で、ロードが一人下ってきました。右手を上げて『こんにちは~』と挨拶を交わしました。

沢沿いの直線的な上りがやっぱり勾配がきつく、最後の民家を過ぎてようやくおちつきます。杉植林の中の暗い道をくねくねと進むと峠が見えました。


南側は植林が無いので明るいです。こんなにも違います。暗がりに馴染んだ目には眩しい。


鈴懸峠=鈴ヶ音峠。


峠は風の通り道なので下りながら良さげな場所を探しました。桜の古木が数本あるところ、ここなら寄り掛かれるし、足をドブへ入れれば座り易いです。ちょうど風が避けられる地形でもありました。昔来た時にはここから富士山が見えたんですが、今は木立で遮られています。


今日はクラムチャウダーINおにぎり。クラムチャウダーって何よ、って思う人が多いでしょう。僕もその一人。=二枚貝を使った具だくさんのスープ、だそうです  (^^;

これだけではお腹いっぱいになりませんので、コーンマヨパンと甘い菓子パンもいただきました。サイクリングの時は悪玉コレステロール対策しません。

下りの撮影ポイント、左上の桜の枝が折れて垂れ下がっていて、画角が少し狭くなってしまいました。


こちらもお馴染みの石船神社前の撮影ポイント。いつまでも青空です。それと風も。


すると、サイクリストが上がってきました。『こんにちは~』
あ、朝に会った若者ツーリストです! 先方も分かったのでしょう、目が笑っていました。

この時間に会うということは笹子峠まで上って帰って来たくらいでしょうか。色々想像しながら視界からいなくなった彼との間を徐々に詰めて行きました。

リニアモーターカー横で追いつき『お先に~』「気をつけて~」と挨拶を交わしました。キツイ坂の所では会話できませんからね。
先行して雛鶴峠に着いて脚をストレッチしているところで彼が到着しました。

『そのギヤでは厳しいでしょう!』
「そうなんです、だいぶ以前のロードを中古で買ったんで、」

後ろから見て感じていましたが、僕の2速と3速の間くらいのギヤ比でした。フリーのローは23Tくらい。前は34Tです。

聞くと、今日は都留にある田原の滝を見に行ってきたそうです。なるほど、それくらいのペースですね。しばしサイクリング話しが弾みました。リカンベントに興味津々。


峠からは若者ツーリストが先行して飛ばしていきました。

しかし直ぐに追いつきます。リカンベント有利ですから。
そう言えば朝に会った時にも感じていましたがチェーンがキュルキュル鳴いています。
『チェーンオイル持ってるからつけましょう!』
「はい、ありがとうございます!」

ちょうど数日前に携行オイルを注ぎ足してきたのでキュルキュルを治すには十分です。
注し終わって再び少し話すと、この自転車で先日は大阪へ行ったそうです。その前には九州へも。輪行だと思いきや自走。今は大学一年生だそうです。ということは九州へは高校生の時でしょうか。いいなぁ、若いって。
25Cのパセラもだいぶ減っていました。自転車やウェアにお金を掛けるのではなく旅に使うタイプですね。いい生き方をしています。最近の若者も捨てた者じゃないですね。

長いダウンヒルを終えて奥牧野から綱子へ向かいました。このルートが僕にとっては一番楽なんです。走る前には鼠坂へ抜けようとか、牧馬峠を越えようとか思うんですが、ここまで走って来ると脚にも疲労を感じて、結局一番楽なルートになります。


そう言えば朝の丹沢山塊は前日に降った雪で真っ白でしたが、こちら側の降雪は少なかったようですね。稜線に少し見えるくらいです。


綱子への細い道は復旧作業が一通り終わったようで、危なげなところはありませんでそた。


いつも人の気配があるT字路の家も今日はひっそり。寒い冬はどこも人の動きが少なくなりますね。


菅井地区。トンネルの上部にあった古民家が綺麗に整われていたのが気になっていましたが、「柚子の家」という名称で古民家宿泊ができるようになったそうです。一部屋50,000円~だそうで、5人で利用するならいいかもしれませんね。親戚同士の集まりとか、友達同士の集まりとか。


伏馬田から道志みちへ出て帰途につきました。


07:24 出発
10:15 鶴川宿
10:51 野田尻宿
11:30 犬目宿
13:12 鈴懸峠
14:34 雛鶴峠
18:30 帰宅