車載で八坂峠へ行ってきました。駐車場所に困らないのと2時間強で行けるので、年に一度は行くところです。
ルート 76.6km △1,866m
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4時半ごろに家を出て、途中で朝食とトイレを済ませ、7時前に大石公園に到着しました。最近は来る度に観光化が進み、今回も朝早くから準備をする人でせわしないです。
写真を撮ってさっさとスタート。富士山には笠雲が掛かっていました。今日は晴れると思っていたのになぁ…
富士五湖は観光で賑わう所ですが、山中湖(車で通過)、河口湖、西湖、西へ行くにしたがって静かになっていきます。
湖畔にはキャンプ場が多く、最近のブームで多くのキャンパーとテントが並んでいました。テントの展示会のよう (^^: 中には雑誌で見るようなグッズを広げて自分の庭のようにしている人もいました。飲み食いの時は食欲に任せてイケイケドンドンですが、その後の片付けが面倒で嫌なんですよね。僕は最近ではこじんまりとキャンプすることが多いです。
本栖湖へ右折する交差点で懐かしい車が来ました。ポルシェ914です! 当時のスーパーカーブームの時にはポルシェっぽくなくて不人気だったようですが、今みると凄く特徴的で格好よく見えます。フェンダーが盛り上がった916というのもありましたよね。
1時間くらいで本栖湖に到着。富士山は相変わらず隠れています。左にもう一つレンズ雲が出来てしまいました。
本栖湖からトンネルを潜ると一気に高度を下げます。振り返ると山が壁のようになっていて、この向こうで水を堰き止めているんだと思わせます。
しばらく工事で通行止めが続いていましたが、ようやく走れるようになったのが、今回の行くきっかけでした。
途中の南アルプスの展望。富士山も南アルプスも雪はもう殆どありませんね。夏の山の様相です。
車とオートバイと一緒にワインディングを楽しみました。数台に乗った人も同じように緩くコーナーを楽しむタイプだったようです。前に走る人がいると、コーナ―の大きさや対向車がいるか分かりますので、気遣いが少なくて済みます。
古関へ下り着き、ここから反木川沿いに農村地帯を遡ります。
集落が点在していて要所要所で道祖神が旅人を招いています。
川に掛かる橋で唯一雰囲気のいいところ。数年後には落ちてしまいそうです。
川面から撮ってみました。
田植えが終わって一段落といったところでしょうか。すくすく育っています。
神社の辺り、少しすると向こうから消防車が下ってきて、そういえば以前も消防車を見たことを思い出しました。向こうも「この変な自転車また来やがった」と思っているかもしれません。
集落を幾つか過ぎて「沢」から左折して林道へ入ります。ここを更に先へ行ってから八坂峠へ向かう道もありますが、一度上って勾配が急過ぎたので以来行っていません。
上り始めが一番勾配がキツイ感じで、あとは走り易い勾配になってのんびり上れます。入口に「甲府市古関へは行けません」とあったので少し心配ですが、押してなら通れるだろう、と根拠のない判断です。
山沿いを舐めるように付いた道を右へ折り返すと展望が開けます。眼下に上って来た集落が見えました。
背後には あんな所に と思わせる集落があります。谷を隔てた向こうにある峰という集落です。
あそこも凄い所だと思いますが、こちらにも折門(おりかど)八坂(はっさか)と、高い山奥に集落がある(あった)んですよね。
お、前方に獣が立ちはだかっています。しばし睨み合い、え、こちらへ向かってきました。
アナグマです。どこまで使づいてくるんだ? と思っていたら、
こちらが何者か分かったらしく、慌てて逃げて行きました。
林道は高い所へ上がってからは横ばいです。右上が八坂峠。その下のジグザグが前述のキツイ道です。
折門に付きました。ここの道祖神は先週のエッチさとは別次元のエッチなものでした。今は遭難を恐れて下へ遅されて保管しているそうです。
こういったものを見聞きすると道祖神がどういう気持ちを込めて作られたものかが分かります。
直ぐ隣には分校跡がありますので、子供達はこの道祖神で性教育を受けていたのかもしれませんね (^^;
折門は廃墟で有名らしいですが、間近まで行ったことはありません。荒廃した集落を見るのはあまり好きではないので。
前方にハイカーが崖を下ろうとしていました。声を掛けると、そこから下の集落(上り始めの沢集落)へ下るとのこと。どうみても道はないんですが、スマホでヤマップだかヤマレコの地図を見せてくれて、過去に人が通ったルートになっていて破線の道も描かれていました。地形図では折門集落から古道が続いているんですか…
僕が八坂峠を越えると伝えると、通って来た林道が崩れていましたよ、といって写真を見せてくれました。でもこの人が通れたので僕も大丈夫でしょう。
お互いに先を案じて別れました。
進んで八坂。こちらはまだ数軒で生活しています。炭焼きも使用感がありますし、右下ではシイタケ栽培をしています。
一番奥(上)にある一軒は既に住んでいないのかもしれません。以前は人を見かけたんですが。
峠の手前、前述のハイカーが見せてくれた通り工事中で重機も置かれていました。法面からの落石を注意しながらテレポーテーション。前方のカーブの向こうからオートバイがUターンしていく音が聞こえました。残念ですが通れるのは人と自転車だけでしょうね。それも工事をしていない時だけ。
峠が近づくと雨がぽつりぽつりと降り始めてきました。やっぱり富士山の笠雲が示す通りでした。写真を撮っただけで直ぐに下ります。
下りの道は周りから木々が覆いかぶさるようにあって、具合よく雨を避けてくれました。沢沿いに出る頃に雨はほぼ止み、下り着いた集落で腰を落ち着けてお握り昼食にしました。
ここから先、自販機が無い地域なので事前に調べておいた所(500m先)まで行こうか迷いましたが、暑さはなく、というか涼しいので止めました。
そうそう、昨日から梅雨が明けたような猛暑になりましたが、この地域はまだ夏の前の涼しさです。富士五湖が涼しかったのは分かりますが、下ったこの辺りはいつも暑さに苦しめられるんです。今後 徐々に甲府盆地の熱気が迫ってくるのでしょう。
ここからの後半は川沿いに芦川集落を巡ります。
すずらんの里 とは言いますが、路肩にあるのはホタルブクロ(薄紫のお花)ばかりです。
おおしゅくは鶯宿峠がサイクリストに知られていますが、僕はまだ行ったことがありません。いつかチャンスがあれば。
下芦川から車道を離れて集落内の小径へ入ります。時間に余裕のあるサイクリストにはお勧めです。
芦川は初めて来た時の印象から僕は水郷と呼んでいます。あちこちから水路で水を引いているんです。
あぁ、丸太をくり抜いて水を引いていたんですが、とうとう崩れていました。溜まった水にも以前のような綺麗さがありません。
集落内はずっとこんな感じの道で、大好き。
商店と郵便局が向かい合って、ここが芦川のメインストリート、いった感じがします。子供が多かった頃なら賑やかだったんでしょうね。下の広い道はあくまで車移動のためのもの。
観音堂。真夏の暑さの時にはこの軒下で休ませてもらったものです。今日は腰掛けて調理パンを食べて一休み。
振り返ると緩やかな斜面に続くこの道が、かつて使われていたものだと分かりますね。
上芦川の大ケヤキ。太さもさることながら、枝分かれした幹が力強いですね。
道祖神も多いですが、馬頭観音も多いです。この辺りは石好きのようです。
水がごうごうと流れています。ちょうど喉が渇いてきてボトルの水も残りが少なくなったので、手ですくって飲みたくなりましたが、ちょっと躊躇いました。
こういう道がずっと続きます。いいでしょう (^^)
保育所があるようですが、子供、多いのでしょうか。
こうした集落内の辻も好きです。人が立ち止まる所には色んな出来事が刻まれますからね。雰囲気としてそれを感じます。
ここからも勢いよく水が流れています。喉乾いた~。
そして保存されている茅葺民家。ちょうど昼時なので当番の人は留守でした。
裏手には水車があります。水で回すだけでなく、ちゃんと粉をひけるようになっています。左の建物が粉ひき兼トイレ。
そうだ、トイレがあるなら水も出るはず。よしよし。喉の渇きを潤しました。
でも、その水もこの水路からとっているかもしれませんけどね。
民家脇から眺める集落。夕暮れ時もいいかも、と思わせます。
芦川に何回目かに来た時にたまたま振り向いた先に、萱を葺きたてのこの家屋を見つけたんです。
黄金色に輝く茅葺。なかなか見るチャンスってありませんよね。
集落内の小径を終えて車道に出た所に農産物を販売しているお店があり、自販機を見つけました。冷たい紅茶を一気に半分くらい飲みました。気温は涼しいけど坂を上っていると汗がどんどん出ますからね。
出がけにはこの先の日向坂峠(どんべえ峠)へ上ろうと思っていたんですが止めました。川沿いに直線的に上る道は、以前上った時に飽きてしまったから。途中に集落もなく、勾配が急な一本道は面白くありません。少し時間は早いですが若彦トンネルを抜けて戻ることにしました。
トンネルを抜け、直線的なダウンヒルを下ると一気に俗化した観光地になります。山を隔てるだけでこんなにも雰囲気が違うんですよね。さっさと身支度して帰途につきました。
河口湖大橋から少し渋滞を我慢しましたが、その後はスムーズに流れました。
山中湖から道志みちへ入り、上りで一人サイクリストを抜かしましたが、その後は一人もいませんでした。暑い暑いという予報に騙されて遠出サイクリングは自粛したのでしょうか。
実際にはとても涼しくてずっと窓全開で気持ちよかったです。下るにつれて徐々に気温が上がりましたが、自宅の数キロ前まではエアコンの必要はありませんでした。やっぱり昨今の猛暑はヒートアイランド現象なんだと思います。緑の大切さをもっと見直す必要がありますね。
07:03 デポ地出発
08:13 本栖湖
09:43 沢(林道入口)
11:27 八坂峠
14:21 デポ地帰着