幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

記事の検索  | 最近のコメント  | この記事のコメント 
記事の一覧  | カテゴリー  | 月別アーカイブ  | 過去記事一覧 |  

太いタイヤには太いフレーム?

MTBのフレームが太くて硬いのは今に始まったことではありませんが、最近では Gravel Road Bike や All-road Bike 等の影響もあってか、太いフレームが多くなってきていると感じています。

画像: https://www.jtsbicycle.com/legor-cicli-650b-steel-road-bike-wtua/


これにつられてクロモリツーリング車でも太くするという声も聞きます。不整地を走る自転車でフレームを太くて硬いものにしたら、身体に伝わる振動は増幅されて不快になります。レースではスピードが速いために壊れないことと、力が逃げないことを求めて太いフレームになるのは仕方ありません。中低速での快適性を犠牲にしているわけです。

例えばフロントフォークを太くて硬いものにするとします。そうするとこれを受け止めるクラウンやヘッドセット、ヘッドチューブも丈夫にしなければなりません。これらから伝わる振動は 手、腕、肩、頭 へと伝わってきます。グローブには分厚いパッドが必要になります。

画像: Review: Rene Herse Switchback Hill 650B x 48 tubeless gravel tyres - ADVNTR.cc



かつてのMTBブームの時を思い出してください。

太いフレームと真っすぐなフロントフォークはとても硬く、ダートの林道を楽しめるものではありませんでした。サスペンションを付けることでようやくダートを楽しめるようになったんです。

「太いタイヤに負けないように太いチューブにしましょう!」 本当ですか?

メーカーが売る完成車はレースの方を見ています。これはいつの時代でも同じ。レースは華ですからね。購買意欲をそそる自転車にするには仕方がないことです。
剛性は走るスピードと体重と力のバランスの上に語るものです。レーシングカーの足回りと乗用車の足回りはまったく異なりますよね。スキーの長さとフレックスもしかり。

クロモリフレームを使うツーリング志向の人は、チューブの選択を今一度よく考えましょう。クロモリは凄く硬いです。アルミやカーボンは強度が低いから太くせざるを得ないんです。
せっかく太いタイヤでダートを楽しもうと思ったのに、走ってみたらガチガチだった、ということにならないように。

走者: ぱぱろうサン https://azupaparou.exblog.jp/