幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

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春爛漫 パスハンティングで和見へ

ソメイヨシノのお花見が一段落すると間髪入れずに新緑到来です。自宅周辺では既に芽吹きが盛んになって緑が眩しいですが、郊外から山裾にかけてはこれからです。といっても一週間か二週間で新緑の見ごろも終わってしまいます。
去年は行かなかった定番の 墓村-御林峠-和見 ルートへパスハンティングしてきました。


ルート 121km △1,763m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。


二週連続でQUARKパスハンターです。リカンベントと比べて身体の動きが伝わる反応が小気味いい。時速30kmを維持するには回転数を上げないといけません。95rpmくらい。そして息が切れ心肺機能が落ちてきているのを実感します。

ここのところ ぺこり とお辞儀をしていた相原のウニモグ。今回はボンネットを開いていました。出血大サービス! なんだかカニの脱皮の様子に似てます (^^;


R16との交差点で信号待ちしていると八王子方面からレーサーキャップのクロモリロードが下ってきました。最近レーサーキャップ姿をちらほら見かけるようになりました。脱ヘルメット? というかクロモリロードにはレーサーキャップが似合いますからね。

後ろに気配を感じてミラーを覗くとレーサーキャップ氏がついていました。付かず離れず抜かさずで、信号待ちで声をかけようと振り返ると、先方から声がかかりました。
「シングルですか?」
『いえ、内装です』
「静かですね」
『ええ、気持ちいいですよ』
「QUARUKって…」
『細山製作所です』
『レーサーキャップ格好いいですね。デローザも格好いい。』
とお互いの自転車を褒めながら話しが弾みました。

綱島から来たというレーサーキャップ氏、びしっと決めたレーサーパンツとシャツはこの日の肌寒さでは失敗したとのこと。相模湖辺りまで行くというので途中まで一緒に走ることにしました。
クロモリフレームに乗るもの同志、また年齢も近そうなので話しが合います。でも三ヶ木へ下った先のコンビニに寄ることを伝えると、「ありがとうございました」と言ってお別れになりました。もう少し喋りたかったなぁ。


コンビニで食料を買って再び走り出します。千木良へ渡る橋からは芽吹いたばかりの淡い色が広がっていました。


R20を快走して上野原へ上がります。三ヶ木の上りはパスハンターの方が断然楽に感じますが、上野原への上りはそれほど違いはありません。
メイン通りを過ぎて、右手を出して斜め右へ入ってR20を離脱。ここからはのんびり走行です。
周りは ほんやか、ふんわりの世界が広がっています。そして快晴!
良い形をした柔らかそうな小さなお山。触りたい (^^;


これまで冬枯れだった雑木林が一気に自己主張を始めています。


高い山から下へ向かってのグラデーション。
これから登るあたりはぎりぎりかな?


用竹には今年も素晴らしいピンクのカーテン。


そして向かいには鯉のぼり。タイミングよく風が吹き親子元気に泳いでいました。


枝垂れ桜はもう見ごろを過ぎて花びらが風に流されています。以前、下って来た時に会ったお婆さんが、若い頃に何処かから持ってきて植えた木だと言っていました。


墓村の上りは急坂ですが、見どころ毎に止まって写真を撮るのでキツくはありません。


最後のカーブの手前からエスケープして民家の玄関前まで押し上げると、
「どこ行くんだい」とお爺さんに声を掛けられました。
確か、以前にもお話ししたことがあると思うんですが、初めてのふりして色々お話ししました。
『このお地蔵さんは以前は前に傾いていましたよね』
「そう、倒れたらいかんので直したんだよ」


適当な頃合いをみて話しを区切り登り始めました。昔からある道は階段が無いのでずっと押して行けます。
途中の馬頭観音は道標の役目もしています。右〇〇、左××。ここは既に廃道になっていますが、昔は写真の自転車の左側からうっすらと僅かな面影の道が残っています。


暗い植林帯から小尾根へ取りつくと明るい雑木林に出ます。分岐には新しめの道標が立てられていました。トレランコースの道標が鬱陶しい。道を補修してくれるのはありがたいんですけどね。


新芽がここ数日で芽吹いたばかりな感じです。好きな場所です。


勾配が少し緩んで再び植林の中を歩きます。当時の植林政策を恨みます。これが無かったらずっと明るい雑木林の中だったはずでしょう。花粉症が酷い人はもっと恨みが強いかも。


イノシシのぬた場でしょうね。


右へ回り込んで明るくなると峠はすぐ。


御林峠です。


石の道標は数百年の時を経ても変わらず。木の道標は朽ち、金属でもやはり朽ちることでしょう。


可愛い峠の札がありました。低山徘徊を好む人が作ってくれたのでしょうね。ありがとうございます。


ボンベ分離型のコンロは地面と近いので落ち葉を避けてから火を点けます。
今日は箸を忘れたのでナイフで枝の先を削いで使いました。


食べ終わる少し前にドコドコと音がしてきてMTBのグループが下ってきました。権現山の少し下辺りへ登り、そこから下って来たとのこと。僕も一度下ったことがありますが、それほど急勾配ではないので楽しい道なんです。『気を付けて~』。
MTBは乗って下ることを楽しみ、パスハンターは押し歩くことを楽しみます。乗ってもそれほぞスピードは望みません。


続いてのお客さんはご高齢のハイカー二人組。一人が僕の横へ腰かけてくれ、お喋りしました。トレランは好かないんだよね~とか、自分もロードバイクに乗るんですよとか。しばらくして僕が登って来た方へ去って行きました。


峠からはまた暗い植林です。道は次第に林道となり乗って下れるようになると和見の集落は近いです。
カーブを一つ二つ曲がってお墓の前を通ると山里が広がります。


春のほんわかした空気と、山に囲まれ下界から隔たれた集落の眺めが印象的です。昔の人が峠を下ってきた時に感じた気持ちも、同じだったことでしょう。


しばし座って馴染んでから進みました。
振り返ると遠方に新緑只中の下界が見えました。黄砂が来てなくて良かったです。


集落内を横切って桑久保へ続く古道へ入ります。入口は分かり難いです。民家の庭先へ下り、右へ折れて藤棚(?)を潜って道が続いています。
最初に逆から辿った時は古道の雰囲気がありましたが、その後は林道を通してしまったので、もう面影はありません。暗い植林の中を歩いていきます。

その林道も斜面を削っただけの簡易的なものなので、法面からの落石だらけで乗車はほぼ出来ません。小さな崩壊や倒木もあり道を作ってから使われた痕跡は見たことがありません。

途中、見通しがよい所で空を見上げるとパラグライダーが飛んでいました。近くに離陸する山があるんです。


斜面をトラバースしてきた道の終点は和見峠と呼ばれているようです。道標にありました。古道は写真右の裏側に残っています。

作業道っぽい林道はこちら側にもあり、急降下していきます。
何度か古道を横切り、よく踏まれた林道に突き当たります。さっきのパラグライダーの離陸地点へ上がる車が往来しているの道でもあります。

和見集落側の林道入口にもありましたが、出口にもこんな説明があります。

しかし、先にも書きましたが使われた跡は見たことがありません。作った当初の思いは継承されていないんでしょうね。

桑久保集落へ降ります。


ここはパラグライダーの着陸場所。以前、電柱に引っかかってしまった人を見かけました。


下っていくとTOEI桑久保工場がありますが… 廃業してしまったようです。残念。


川沿いの道まで下ってからは、脚を慣らすようにゆっくり走っていきます。


上野原へ戻ってから、さて、この後はどうしよう。

時間に余裕があるし、R20を戻るのもなんだしなぁ…
ひとまず右岸へ渡って名倉を抜けていきます。日連を抜けるとR20へ出るしかないので、一山超えて唐辛子三差路へ出て相模湖ピクニックランド(旧称)へ出るのがいいや。

秋山沿いの道から左へ別れて上り始めると、そこは以前の台風被害で斜面が崩れて民家が押し流された所です。長らく通行止めになっていました。
前を通ると未だに重機で作業が行われている感じでした。とても広範囲な崩落。

下って唐辛子三差路を左へ行こうとすると、あ。 そうでしたこの先は通行止めでした。先々週逆から入ろうとしてダメだった所。あちゃ~。というか、痴ほう症一歩手前です。すっかり忘れてました。
という訳で牧馬峠を越えることになりました。急ではありますが、短いからいっか。脚はまだ元気な状態が続いています。

道志みちを飛ばし、最後の上りを重いギヤでぐいぐい漕いで、三ヶ木。この頃から一気に脚に疲労感が出てきました。久しぶりに乳酸が溜まる感じ(正しくは乳酸ではなく疲労物質だという説もあります)。リカンベントではこうならないので忘れていました。

その後、動かない脚を重たく感じながら町田街道を走ってケルビムへ。少しオーダーの補足したかったことを伝えました。


そして、この日オープンという町田の CHERUBIM Cafe へ冷やかし。流石に一人では入るのを躊躇いますので、写真を撮るだけにしました。町田駅は通勤で乗り換えるので、行くタイミングはあるでしょう。


07:21 出発
10:20 上野原
10:54 用竹
12:05 御林峠
13:24 和見
14:50 桑久保
18:38 帰宅