前回のサイクリングの記事を書いて改めて思いました。
僕が好きなのは“集落巡り”で、最近ではパスハンティングはその過程になってきています。
実はタイトルを「…パスハンティング」から「…集落巡り」へ書き換えたのです。
地形図を見てコースを探す時も要点は集落ありき。林道よりも生活道を選びます。
山の斜面に集まった民家と、それを縫うようにつけられた道。そういうロケーションが好きです。
高台の集落から、隣の高台の集落へ。
古くからある道はこじんまりとしていて、お馬も歩いたことから勾配は緩く自転車を担ぐことはありません。
そんな山道から集落へ降り立つ時が、なんとも言えない気持ちになります。
初めて行く場所では「どんな集落だろう」というわくわくした感じ。
通いなれた所では落ち着いた心が満たされた感じです。
かつてNewCycling誌で目にしたパスハンティングでは峠を主体にしたものが多く、どちらかと言うと上下の印象。
自転車を肩に担いで上る姿からパスハンティングという言葉が生まれたように想像します。
綱子峠(butoboso氏とpekesuke氏)
これに対し集落巡りは水平移動。
もちろん高台へ上る工程はありますし集落間には峠もありますが、それは大きなものではありません。
僕がよく通う上野原界隈には、前回の「和見-墓村」の他に「西原古道」も集落巡りが楽しめます。
和見-墓村(地理院地図)
西原古道(地理院地図)
道路を走るサイクリングでは頂点にある峠がシンボリックな存在として取り上げられてきました。
しかし、考えてみれば峠は隣の集落へ行く時に越える場所。一休みする場所。だから名前がない峠も多く存在しています。
たまたまそこからの眺めがいい峠は名前が付き人が集まるようになったのかもしれません。
「パスハンティング」のようなメディアが使いたがる名前は付けられませんが、「集落巡り」をこれからも続けていこうと思います。