幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

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KINEKTサスペンションステム

QUARKパスハンターのアップライト化へ向けて着々とパーツが届いています。まずはこれがなくては始まらない、というステムです。

MTB寄りのパスハンターをオーダーしてから、フォークの硬さに我慢できず色々なサスペンションステムを試してきました。最終的にSOFTRIDE製に行きついて使ってきましたが、今回は短くしたいので他の製品に変えることにしました。

選んだのはKINEKT製のサスペンションステム。

www.kinektjapan.com
www.kinekt.eu/


サスペンションステムはMTBが台頭してきた初期の頃に多くのメーカーが作っていましたが、サスペンションフォークが出てきて淘汰されました。フォークの方が重いですが性能はもちろん良いので、エスカレートするレースには必要だからです。

しかし、ここへきてグラベルロードやアドベンチャーライドの市場が拡大したことで、再びサスペンションステムを作るメーカーが出て来たんです。MTBと同じ轍を踏むのかもしれませんが、それまでの間はサスペンションステム市場が存続しますので、そのおこぼれを頂戴します。レースではないツーリングでは流石にサスペンションフォークを付けようと思いませんから。


サスペンションステムの中には支点を中心に首振り動作するものがありますが、このタイプを使った経験からお勧めしません。KINEKTは平行動作するので良し。それに加えて全バラシできる点が大きな選択要素になりました。


先日は「黒パーツもバランス次第」と書きましたが、QUARKパスハンターはシルバー基調なのでアルマイトを剥離したいからです。

全バラシできると思っていましたが、UPPER/LOWER LINK にプラスチックブッシュが圧入されていて、これだけは外れませんでした。そのまま剥離してみます。

アルマイトの剥離はこれまでにもサスペンションシートピラーやチェーンリングで経験済みなのでちゃちゃっとやっていきます。溶剤はもちろんパイプユニッシュ。ホームセンターで安く売っていますからね。


まずは小さなパーツから試しました。容器はペットボトルです。よくないという意見もあるようですが、特に問題は無かったです。


数分すると化学反応して泡だらけ。


取り出すとパーツの周りに白くぬめっとした細かい泡がまとわりついています。


水洗いするとこんな感じです。黒墨はスマットというそうです。


スマットを取るのはスマトリン (^^; これはホームセンターには無いのでネット購入です。


こんな感じで他のパーツも剥離しました。細かい窪みや部分的に剥離できない所がありますが、たぶんアルマイトの浸透が深いんでしょうね。そこはサンドペーパーで一生懸命擦って落としました。これが一番の重労働です。

昼過ぎから始めて暗くなる頃にようやく出来上がりました。


下地がそれほど綺麗な仕上げではなかったので、ピカールで磨いてもそれなりの感じです。しばらくすればくすんでしまいますからサンドペーパーで仕上げることはしませんでした。メッキングという表面処理で輝きを持続させることもできるようですが、そこまではしません。定期的にメンテナンスついでにピカールで磨く程度でいいです。

分解組立を行った感じでは、ガタが殆どないのでSOFTRIDEよりはガッチリした感触になりそうです。でもストロークは短くなります。プラスチックブッシュなのでグリスは使われていませんでした。動きはブッシュ部分の擦動によってスプリングだけの動きよりも抵抗があるように感じました。

スプリングは三種類付属していたので一番柔らかいものにしました。沈み込み時のダンパーはスプリング内に小さなエラストマーっぽいものが入っています。オプションでもう少し大きなものがあります。
伸び上がり時はパーツが当たる部分にゴムが付いていますのでガツンという感じにはならないでしょう。これは上の分解図には描かれていませんので、改良されたのでしょう。

ハンドルも既に届いているので週末に組み付けて試乗しようと思います。その前にステムの下側へ穴を開けてライトも取り付けます。