幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

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ツーリング用ビンディング

今や多くのサイクリストが使うビンディングペダル。レースでは当たり前ですし、ツーリングでも使っている人が多いです。シマノがツーリング向けに開発したSPDは完成度が高く今でも大きなシェアがあります。発売当初からSPDに合わせて各社からシューズが出始め、MTBの波も来ていたので僕は山道でも使えそうなシューズを見つけてSPDデビューしました。

サイクリングの可能性を広げた 新しいペダリングシステム


当時パスハンティング中心のサイクリングだったので、山道でトウクリップは使い難く危険でもありました。フラットペダルは山の中ではベストですが、アプローチは快走したいのでSPDに飛びついたんです。
こうした歩くことも走ることもできるビンディングがSPDタイプ(2穴クリート)です。片面SPDのペダルならば山道の下りではフラット面を使うことができます。

最初に買ったSPDシューズ SPECIALIZED ROCKHOPPER(1990年代)


リカンベントでは押して歩くことは稀なので、ガッチリ固定できるレース用のSPD-SLタイプでも良さそうですが、ツーリングでは脱着の安易さも重要なんです。信号停止や、写真撮影、気になった物を見つけて停止する時など、軽く小さなアクションで脱着できるSPDタイプ(2穴クリート)は快適です。

SPDタイプ(2穴クリート)と書いているのは、今はシマノのSPDは使っていないからです。TIME製のビンディングペダルとクリートを愛用しています。長くSPDを使ってきましたが、消耗してくると脱着時に金属が擦れる感触が強くなってきます。これが気になってTIMEを使ってみたところ使い心地が良かったからです。

嵌めやすく外し易い TIME ATAX ビンディングペダル


TIMEはペダル側の前後にある丸棒にクリートを嵌める構造なので、金属同士が擦れる面積が小さいので感触が気持ちいいです。これに加え、前側の丸棒(即ち足を押す方向)が動くので、自然な入力で嵌り、後ろへ引いても外れない、とても理にかなった構造です。このため小さい力で脱着でき安全安心でもあります。丸棒タイプのビンディングは他にクランクブラザーズがあります(それぞれ独自規格です)。

僕が足をペダルへ固定する良さを感じることは二つあります。
一つは足の位置がいつでも同じになること。特に前後位置は毎回同じ位置で固定されることで足元に気を遣わなくて済みます。左右や捻じれは少し余裕がある方が膝への負担が少ないようです。TIMEではこれらに余裕があります。

もう一つはいわゆる引き足が使えることですが、僕の場合は上りでたまに気が付いた時に足を引いてみる程度です。しかし、そんな意識であっても実際には多少たりとも引く力を入れているようで、以前クリートが嵌っていないくてスカッと足が宙を切ったことがありましたから。微力でも片脚の重さがなくなると思うと、踏む力に影響を与えていることになります。よく言われているスムーズな高回転ペダリングは僕にはできません。心肺機能が弱いですしリカンベントで高回転は何故か疲れるんです。

僕も以前はトウクリップを使っていましたが、脱着のし易さはSPDタイプのビンディングに軍配が上がると感じています。SPDタイプは踵を横へ捻って外しますが、トウクリップは後ろへ引いて外します(抜きます)。足を出すのは横ですからSPDの方が自然で小さな動きです。トウクリップはストラップを緩めにしておくことが多く、緩いものは足に引っかかって抜けないことがあります。SPDタイプでもシューズのフィットを緩くしていると外れにくいので要注意です。

 


丸棒タイプのビンディングにはTIMEとクランクブラザーズの二つが有名です。僕はパスハンター用に片面フラットで使いたい為にTIMEを加工して使っていますが、そんな特殊な事情抜きにどちらかを選ぶならクランクブラザーズです。

CANDY

CANDY 2||CRANKBROTHERS|ライトウェイ公式製品情報


ビンディングを4面でキャッチできる構造、プレートがアルミなので消耗が少なく、性能を維持するアクセサリーが豊富です。

機能だけで選ぶなら EGGBEATER。

EGGBEATER 2||CRANKBROTHERS|ライトウェイ公式製品情報


ペダルらしからぬデザインには抵抗感が否めませんが、シューズのソールが当たる部分はクリートの左右だけなので機能は問題ありません。
CANDYのようなプレート部分は、シューズのクリートを嵌める時にそこへ導くためのものです。シューズのソールは反っていますので、嵌めた時にプレート部分がシューズと接することはありません。

丸棒タイプのビンディングとシューズの接点は次の個所です(SPDも同様)。
1.丸棒と、シューズソールの丸棒が当たる部分(カーボンやプラスチック)
2.丸棒左右のシャフト部分と、シューズソールのゴム

このためシューズのソールが減ると、2が無くなりますので不安定になり効率が落ちます。

僕が使っているTIMEとシューズのソールが減った状態

 

クランクブラザーズではこれを解決するアクセサリーを用意しています。

トラクションパッド||CRANKBROTHERS|ライトウェイ公式製品情報


TIMEではこうしたアクセサリーはありませんので、僕は自作して解決しています。


トウクリップ時代のクイルペダルのようなデザインは諦めなくてはいけません。そうしたトラディショナルを追求するのではなく、ツーリングでも時代の流れに合わせて自分なりに自転車全体をデザインしましょう。