クランクは自転車の顔とは良く言われますが、そのクランクが抜けない事態に陥ってしまいました。ボルトをなめてしまったんです。トホホな状態でケルビムへ相談し、なんとか抜くことができて戻ってきました。あ~、よかった。
使っていたボルトはワンキーリリース機構のチタン製品です。
ワンキーリリース機構は一般的なクランク抜き締め工具を使わずに、六角穴ボルトだけでクランクを抜き締めできる機構です。
何を血迷ったのかこれを締め込んでしまったんです。「う~ん、抜けないなぁ」っと力いっぱいやってしまい、ボルトをなめてしまいました。はっと気が付いた時には既に遅く、緩めることも出来なくなり諦めました。
それ以前に、六角穴ボルトでは径が大きなフランジで固定しているので なめやすいことを知っており、普通の六角ボルトで固定してから、これを外して六角穴ボルトで軽く固定する、という手順をとっていました。
ところが、このワンキーリリースのキャップが固着して外れなくなっていたのです。カニ目穴が開いているように見えますが、完全でないためレンチの掛かりが悪くてダメ。チタンとアルミは固着することが多いんですが、このキャップは緩みやすく落として無くすことも また多い。そのためグリス等を塗らなかったので固着してしまったというわけです。
しかし、クランクキャップというのは昔から悩ましいものでした。プラスチックが多く使われてきましたが、もちろん工具で直ぐに傷だらけになります。傷付けたくないから強く締め込めず、緩んでなくしてしまう。最近はアルミ製が多くなりましたが、これがまた最近の物価高騰で高いんです。
そんな顛末がありましたが、無事にクランクが手元に戻って胸を撫で下ろしました。多少キズが付きましたが、ケルビムの方達も相当苦労したそうなので、仕方ありません。もちろん代金をお支払いしましたが、対価としては正当ではなかったでしょうから、本当に頭が下がります。
クランクは戻りましたが、BBはボルトのねじ部分がシャフト内に残ってしまったので、新たに購入することになりました。
これまでと同じタンゲにしようと思っていたんですが、やっぱりというか高いです。これまでの価格をしっているせいもありますけどね。比較的安かったTOKENにしました。
TOKENのBBはたくさんの種類を作っています。長さも多様ですが材質もクロモリとチタンがあります。BBはずっしりと重い部品なのでチタンが欲しくなりますよね。僕もかつてTOKENではありませんでしたが使っていたことがあります。チタンBBを手にした人はその魔力に惹かれてしまいます。この時は中古ということもあってギシギシ音がしてしばらくして使うのを止めました。
それとチタンは合金であってもこうした力が掛かる部位には適していないようです。BBシャフトとかペダルシャフトとか、止めておいた方が無難です。力が掛からない部分にはいいですが、その場合でも64チタンとよばれるチタン合金を選ばないと、ねじ切ってしまうことがありますので要注意です。それと僅かにグリスを塗っておくことも忘れずに。
シャフトの長さは110.5mmにしました。今までは113mmです。QUARKパスハンターでは一番幅の狭い103mm。これはQファクターに直結しますので狭い方が力率も身体への影響にも良いからです。
前輪駆動のリカンベントでは前輪とともに足も動き、外足は遠くに伸びます。Qファクターを少し広くして足の可動域を広げる狙いから左右5mmずつ広い113mmを選択していました。
今回、少し狭い110.5mmにしたのは、ペダルのクリートがTIMEなので、左右へ足を移動できるためです。ハンドルを大きく切る峠の上り等では、足先を外へ移動させて可動域を広げると思ったからです。
話しは戻ってクランクボルト。ワンキーリリースには懲りましたので、一般的なタイプにしました。ただしフランジ部分のキャップがアルミ製でSuginoロゴ入り。
ロゴは別に入っていなくても構わなかったんですが、アルミ製はこれしか見つかりませんでした。六角ボルトとクランクキャップも考えたんですが、アルミのクランクキャップがこれまた高価で3,000円超えです。しかも中央にある小さな六角穴で抜き締めするのは心もとないので止めました。
写真のクランクボルトも3,000円超えですが、見栄えがこちらの方がいいので選びました。しかし、TOKENのBBよりも高いのには首を傾げます。TOKENが頑張ってるということですね。応援します。
尚、冒頭の写真のクランクSUGINOマイティツアーはというと現在は36,000円します。僕が買った頃の倍です。これにはお手上げです。しかもロゴはプリントなので直ぐにずたずたになりますからね。僕はレーザーマーキングで彫刻しましたけど。この物価高騰はずっと続くんでしょうかね…