幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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鶴峠-奥多摩むかし道

先週はどんよりした天気に意気消沈して走らず、その前週は車載トリップでゆるい走り、前々週はステム試走のポタリング。実質的なガッツリ走りは一ヶ月ぶりとなってしまいました。脚の衰えははっきり感じられます。これが自転車乗りの宿命ですね。マグロの如く走り続けなければ体力をキープできない遊びです。

ルート 162.3km △2,170m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。


朝玄関を出ると、あんまり寒くないじゃん。予報では北風が吹き荒れるということでしたが。
なまった脚でペースは上がらずも、南寄りの風に助けられて走ります。

ケルビムの土サイで集まっていたところへ信号ストップ。今日の目玉はタンデムでした! ご挨拶してお話しを少々して撮影させていただきました。タンデムはこの7月からは日本全国の公道を走行できます。


追い風にも調子が上がらずに走っていると、相原三叉路で後ろに外人さんが付きました。すると「コレハデンドウデスカ?」と気さくに声を掛けてきました。
「デンチハドコデスカ?」
『ここに入ってます!』と太腿を指さすと笑ってもらえました (^^)

町田街道を離れたところで身体がぽかぽかしてきてウィンドブレーカーを脱ぎました。でも脱いだ直後は汗をかいているので、それが風に吹かれて寒い。少しの我慢です。

山間部へ入ったくらいから風邪向きが北西寄りに変わって空気もヒンヤリしてきました。時折りすれ違うロードバイクは脚の出たレーパン姿をちらほら見かけましたが、朝の暖かさからタイツを敬遠したんでしょうね。僕はニッカーに中厚手ニッカーホースで丁度いいです。

上野原から棡原へ向かう途中からの権現山方面。今年の紅葉の色は今一つですね。


棡原の交差点。タイミングよく富士急バスが下ってきました。周りに馴染むカラーですよね。


さて、長い鶴峠への道を進みます。


長かった夏が終わり、ようやく秋と思いきや、もう冬かい。という感じです。空気は朝方よりも低くなってきました。


これはザクロですね。酸っぱい実は種ばかりですが癖のない味です。


初戸(はと)手前は美しい渓谷になっているんですが、止まって見降ろさないと分かりません。自転車でツーリングする人と、渓流釣りの人くらいしか知らないかもしれません。モミジは来週くらいが見頃でしょう。一つだけ色づいてるものがありましたが、空に雲が広がってきて日差しがありませんでした。


これはゆづでしょうか。柑橘系。生唾がじんわりしてきますね。


初戸から腰掛林道へはいります。最初の急登を過ぎればほぼ平坦です。
以前畑だった斜面は数年経って自然に帰りました。


この柿は渋いやつですね。あの歯茎がカバカバになる感じ、もう一度経験したい気もします。


ガラン ガラン。トタン屋根が風にあおられて音がしました。そう言えば以前もここで聞こえました。昔はトタン屋根がそこら中にあって、寒い冬に聞くと淋しく感じたものです。


郷原の急坂をギシギシさせながら上って西原を振り返ります。鶴峠まではこうした集落を繋いでいきます。車が無い時代から見える景色はあまり変わっていないでしょうけど、生活様式は大きく変化したでしょうね。家へ入れば都会も田舎も大して変わりません。でも、暗い夜の淋しさは同じかな。


飯尾を振り返った後は長めの上りを越えて牛飼の手前、前方からロードバイクが下ってきたので右手で挨拶交換。おっ、ロードバイクではありませんでした。All-road bike でした。太いタイヤからはコーっていう、残り香ならぬ残り音がしていました。

峠の上りの前に東屋で昼食です。既に12時を過ぎたのでお腹ぺこぺこ。今日は定番のシチューにおにぎりIN。


しばらくするとスバルXVが止まってトイレ休憩。ここはトイレと水道もあって駐車スペースも広々しているので、車やオートバイの人達にもいいんですが、東屋で昼食を食べる人はあまりいません。
ま、それはいいんですが、トイレから出てきた初老の男性が僕のリカンベントに注目して話し始めました。リカンベントには詳しくないようでしたが、イタリヤでロードを買おうとしたけど諦めたとか、最近のフラットバーグラベルが欲しいとか、意外と自転車に詳しい人でした。

次いで現れたのは原付2ストのオジサン。「寒い、寒い」と言いながらトイレ休憩と東屋でタバコ一服。原付で峠を越えてきたとのことで、高い所にくるとフケなくてやんなっちゃう、とのことでした。排気量少ないと如実に感じますよね。

僕も身体が冷えてきたので早々に引き上げて峠への急勾配で温まりました。


鶴峠のJTピカチュー。寒い冬も頑張れ~。


鶴峠の下りは短いです。あっという間に下り切って奥多摩湖(小河内ダム)。峠を越えてからの平地ってパスハンターではダレて気持ちよくありませんが、リカンベントではそうした感覚にはならず快適です。奥多摩側は青空で日差しが戻ってきました。


湖畔の駐車場でトイレを借りて出てくると、リカンベントがオートバイライダー数人に取り囲まれていました。『乗ってみますか~?』と話しかけてリカ講義を少しして仲良くお喋りを楽しみました。

山の冬の午後は短いです。奥多摩むかし道へ入ると日差しは山影へ隠れてしまいました。


角度がいいとまだまだ日差したっぷりといった感じ。明暗が激しいです。


ダム建設当時の軌道はこんな崖の上に作られています。


人々もこんな崖のような所に住んでいます。


こちらにも軌道跡。


奥多摩むかし道は紅葉真っ盛りですが、日影になった谷は寒々しくて早々に走り去りました。

日影の多い吉野街道は避けて国道をそのまま下って行きます。しっかり漕げば下りでも身体が温まりますね。青梅では何やらお祭りをやっていて賑わっていました。久しぶりにチンドン屋がいました。

新奥多摩街道、R16を繋いで冷たい追い風に乗って帰途につきました。

07:30 出発
11:07 棡原
12:55 牛飼(昼食)
13:45 鶴峠
19:05 帰宅