恒例の車載泊秋ツーリング。今回は南長野の飯田周辺をぶとぼそ氏と共に二日に別けて走ってきました。
一日目は秘境駅で有名な飯田線の幾つかを巡ります。中には徒歩でしか辿り着くことが出来ない駅もあり、ガレた九十九折の山道を愛車を引きずるように推し下る場面もありました。パスハンティングならぬ駅ハンティング (^^;
ルート 45km △1,250m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。
往復の移動を含めて三泊四日の拠点はこちら、道の駅「信州路 下条 そばの城」です。
近隣に日帰り温泉施設と食事処があったので選びましたが、なんと食事処は営業形態を変えて昼間のみになっていました。そのためコンビニ食を強いられたのが残念でした。その代わりと言ってはなんですが、この道の駅には畳の休憩スペースがありました。「長期滞在はご遠慮ください」とのことなので、短期で泊まらせていただきました。
朝目覚めるとどんよりな雲と雨が降ったり止んだり。予報では雨なんて言っていなかったんですけどね。最近はこんなのが多いです。雨域は9時には過ぎ去るようなので、それに合わせてスタートしました。
最初は唐笠駅で道の駅からの距離は僅かです。秘境区間は川と集落との高低差が大きいため、道の駅からは急降下する道ができています。そこは農村好きな僕とぶとぼそ氏なので、わざわざ遠回りして集落の中をぬって下りました。
濡れた路面の九十九折を下って行くと大きな石碑があり、真っ先に目に入ったのは見事な男根です。つるんとした亀頭の下は顔でしょうか。とすると亀頭観音ですね (^^;
「子宝の丘」なるほどね。
その下にあった民家のお婆さんに伺うと「無くなった主人が勝手に作ったんだけどね、聞きつけて来たご夫婦が数年後に本当に子宝に恵まれたんだよ。」とのこと。そんなこともあるんですね。
天竜川が見えました。下流にダムがあるので濁った溜まり水です。
更に九十九折を下って行くと、
立派な旧家がありました。これも蚕を育てていた建物でしょうか。
周辺には田んぼが多く、急峻な地形に沿った棚田になっています。春に巡るのも良さそうですね。
天竜川まで降りてきました。川沿いは気温が低いので紅葉の進み具合が早めです。
先ほどの九十九折集落を振り返ります。
唐笠駅が見え写真を撮っていると踏切の音が鳴り出しました。なんとラッキーな!
飯田線の上り列車がやってきました。初っ端から運がいいです。これを皮切りに運が続くのか、それとも運をここで使い果たすのか (^^;
鉄道好きな ぶとぼそ氏 へ「列車の時刻と撮影ポイントを調べておけば?」と伝えていたんですが、彼曰く「偶然に見れるのがいいんだよ」とのこと。なるほどね~
写真右はトイレで、寒くなって頻尿な僕らにはありがたいです。駅舎は左後ろにあって綺麗に手入れされた部屋の隅に趣味人のノートが置かれており、ぶとぼそ氏が開くと一面に見事なイラストが描かれていました。駅を巡りながら次の列車が車での間に描いたのでしょう。
踏切の先には天竜川下りの船着き場がありますが、人の気配はありませんでした。数年前の川下り事故の影響でしょうか、それとも単に時代を経た末に終業したのでしょうか。
今回の駅巡りは中井侍駅まで行って、そこから輪行でここ唐笠駅まで戻ってくる予定です。列車の間隔は昼間は僅かで朝夕は1時間に一本程度。経過時間によっては途中の駅でお終いにすることもできます。
唐笠駅を後にして激坂を上って行きます。ここは地理院地図では実線になっていて車一台分の幅しかなく路面も悪いです。もちろん押して上ります。
でも時折り立ち漕ぎしてみたり (^^;
一気に高度を稼ぐと視界が開けてきます。谷の向こうには道の駅がある辺りの高みと、その向こうは伊那山の連なり。紅葉が麓へ降りて来るのは2週間ほど先でしょうか。
急坂を上り切った高台には集落が点在していました。
先の町は遠く、かといって天竜川へ急降下して向こうの町も遠く、昔から静かな山村集落だったんでしょうね。
アップダウンしながら更に高い所へ。
古ぼけた小屋には、これも古い看板が並べられていました。カメラ屋のカメラもその時代のものです。金鳥は健在ですね (^^)
朝の雨域はすっかり通り過ぎて青空が広がりました。嬉しい!
良さ気なダートがあったので ぶとぼそ氏 が行って帰ってきます(なんちゃって撮影ポイント)。
三脚を持ってこなかったのでカーブミラーで撮りました。そうそう、今日は新しいシューズのデビューです。心配した爪先のフィット感は問題ありませんが、踝がやはりちょっと当たります。インソールを元に戻した方が良さそうです(少し厚い)。
台地状の集落は思った以上に良い雰囲気で、こうした出逢いは実際に行ってみないと分からないものです。
県道へ出ると道は広くなってぐんぐん下ります。
二駅目は田本駅へ向かいます。この間の門島駅は往復になってしまうのと、高低差があるのでスルーしました。
徒歩で下る道なので入口に注意しながら進むと案内板がありました。向かいに自販機が有ったので缶コーヒーを飲んで一休み。
乗って下れたのは最初だけ。
直ぐに歩くのもままならない道になりました。
危ない個所には柵や手すりがあります。
九十九折が現れると更に急降下します。すると列車の音が聞こえてきました。あー、しかし、間に合わない。くそ~。上で缶コーヒーを飲まなければ間に合ったかも。
列車が去った後の静かな田本駅に到着。崖に無理やりホームとレールを敷いているような駅でした。
田本駅から対岸へ渡る吊り橋までもこのような道の悪さ。
竹林になると民家が近いと思いがちですが、ありません。
小さなつり橋を渡り、
担ぎ上げ、
大きな吊り橋を渡ります。ぶとぼそ氏は高い所が苦手なのでドキドキしてしまったそうです。
この後は高低差が無いので一安心。続く温田駅は近いです。
対岸に見えてきました。
しかし、その前に腹ごしらえ。温田は少し大きめな街なのでラーメン屋があるんです。
裏道(旧道)へ入っていくと、ありました。「めんくろう」
僕はチャーシュー丼と餃子を美味しくいただきました。ニンニクが効いていましたが、夜は車中ではないので いっか (^^;
店内にあった飯田線のイラストマップ。とても長くて駅が多いですね。今回巡る駅はたったの7駅。
さて、後半を再開します。大きな橋を渡って温田駅へ。
ぶとぼそ氏によると駅舎はしばらくすると解体されるそうです。残念ですね。
お次は為栗駅。県道を水平に移動して小さな山を回り込んで行くと、再び列車の音が聞こえてきました。しかし、ここでも間に合いません。やはり運は最初の唐笠駅で使い果たしたのか ... いや、鉄橋があります。そこへ列車が! (^^)
興奮冷めやらぬ気持ちで駅に到着。
駅手前の橋は「してくり」、駅は「してぐり」でした。
駅側から吊り橋が見えるので撮影会。
高い所がダメな ぶとぼそ氏 も自転車に乗って渡りました。この方がドキドキしないそうです。
次の平岡駅も県道を緩くアップダウンしながら移動し、町が見えてきました。
平岡駅は10年前に青崩峠へ行った時に、中部天竜駅から輪行してきて降りた所です。懐かしい。その時は階段の下で袋を解いたんでした。
帰路の列車の時間が迫って来たので先を急ぎます。やっぱり後半は焦ることになりますね。
途中、廃線の高架がありました。
トンネルも。地図を見ると藤沢トンネルの区間ですね。かつては海沿いのこちらを通っていたということです。
鶯巣駅はうっかり行き過ぎるところでした。地図を確認して細道を入っていき、地元の一に伺って到着。
日当たりが良く、ここまででは一番雰囲気が良い駅です。
上って来た道を少し戻り、次の伊那小沢駅へ。
列車は来ません。信号も赤。
ここも崖沿いにある駅ですが、ホームが向こう側にあるのは少し余裕があるということ。
引き込み線もあります。
時間は大丈夫そうなので余裕をもって散策します。
伊那小沢駅を振り返って、最後の中井侍駅へ。
崖を削って通した道を、傾いた日差しを浴びながら進みます。
ん? ここかな? という細い道を下って行くと正解。
中井侍駅に到着。
ホームの先の小さな駅舎へ押して入り、お楽しみの輪行です。バラしていると、鉄っちゃんぽくない観光客が7~8人来て わさわさ。その中に混じって「今日はたくさんだぁ、こんにちは、大変そうですね」といって何か荷物を持ってホームの端へ消えていく人もいました???
事前に予習したので速やかに袋詰め完了。
逆方向への列車を見送り、僕らが乗る列車まで30分ほどあります。ホームの端まで行くと背後に家があったので上ってみました。先ほど挨拶した人がいたので色々話しを聞くことができました。ここでは一日中日が当たらないこと、お風呂は薪だとか。街から離れた秘境で生活する人、そんな所を好んでサイクリングするオヤジ。人それぞれの人生がありますね。最後は「楽しんでください。僕も楽しみます!」と言って別れました。
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列車が来ました。事前に ぶとぼそ氏 から料金が510円のこと、乗り方とかを教わりました。
輪行袋は ぶとぼそ氏 のと一緒に手すりに括れました。TAKOぼんサンから教わった方法は準備できず仕舞いでしたので (^^;
列車内にこんな掲載がありました。こんなに何度も乗り方を変えられちゃ困るよ~、とは ぶとぼそ氏。JR東海へダメ出ししていました。
平岡駅で列車のすれ違い待ちの後、朝の唐笠駅で降りました。40分ばかりの短い輪行でしたが、久しぶりで楽しめました。途中で2駅くらい居眠りしたのは前回と同じ。相方がいるおかげです。
愛車を袋から出して身支度し、
名残り惜しみながら駅を後にします。
真っ暗になった道を道の駅まで上り本日の駅ハンティングは終了。
好きな里山の集落巡りに加えて列車や駅がアクセントになり楽しいサイクリングが出来ました。また機会があったらやってみたいと思います。
道の駅に帰着してから近隣の温泉へ浸かって二人で一日を回想しました。湯加減が熱すぎずにゆっくり浸かれて身体の芯から温まりました。夕食は前述の通りコンビニ頼りで残念ですが、畳の上でゆっくり飲み食いでき、夜も落ち着いて眠ることができました。
08:38 出発
09:30 唐笠駅
12:00 田本駅
12:42 めんくろう(昼食)
13:20 温田駅
13:51 為栗駅
14:21 平岡駅
14:43 鶯巣駅
15:01 伊那小沢駅
15:19 中井侍駅
二日目へつづく。