幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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青柳-芝平峠-高遠-南峠



11月の三連休の予報が当初は全滅でしたが、近づくにつれて後半は好転したので、月曜だけサイクリングすることにしました。ルートは ぶとぼそ氏希望の入笠山周辺に、僕の案を取り入れて芝平峠から高遠へ下るルート。日曜の午後に車載で移動し、月曜に走って、火曜の午前中に帰宅しました。火曜は平日ですが互いに個人事業主なので融通を利かせられる特権を使います (^^; 今回も車中泊で、場所の選定を吟味したところ、富士見駅周辺に トイレ付きデポ地&飲み屋 の好条件を見つけました。お風呂も車で移動してストレスない場所にあり大満足の三日間でした。

イヤな移動の中で唯一ストレスにならない車ですが、渋滞となると話しは別です。これを回避するために何時も前日に移動しています。この日曜も午後の高速道路はガラガラで、ぶとぼそ氏との会話を楽しみながら余裕をもって小淵沢まで走れました。
高速を降りて道の駅「信州蔦木宿」へ立ち寄り、ここの温泉に落ち着きます。温めの湯加減は出たり入ったりの繰り返しが少なくて済み、ゆっくり入ることが出来ました。

富士見駅へ向かい目当ての台湾料理店をチェックしてからデポ地の駅前駐車場へ。十分に歩いて行ける距離です。このお店はリーズナブルな上に閉店時間が遅いので、車へ戻ってもう一杯、を考えずに飲めました。綺麗な奥様(?)のおもてなしもマル。

夜は少し冷えましたが想定内でよく眠れました。何時も通り5時50分の目覚ましで起き、手早く朝食と身支度を済ませて青柳駅へ移動しました。Googleで調べた駅前の駐車場は殆どが月極で無料は数台だけ。着いてみると一台だけしか停まっておらず一安心して停め心地の良さそうな所へ入れました。

ルート 78.1km △1,646m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。



青柳~芝平峠
芝平峠~高遠
高遠~南峠
南峠~青柳


青柳~芝平峠

さぁ、スタートです。まずは芝平峠への上り。10kmで630m上ります。ダートは後半の2/3くらい。


ぶとぼそ氏はTOEIパスハンター。僕はQUARKパスハンター、久しぶりです。
あれ? ぶとぼそ氏は? もちろん列車の撮影です (^^;


手描きの案内図は味があっていいですよね。画像ソフトで赤線をプラスしました。金沢峠はありますが芝平峠はありませんでした。




古い家並みに惹かれるのは我々の世代まででしょうか。




道祖神に対する解釈をぶとぼそ氏とお喋りしながら… (^^;
(以降、僕が写っている写真は ぶとぼそ氏 よりいただきました)


ここにも案内図がありました。駅前のものと同じ人が描いたのでしょう。




道なりに上っていきましたが…


ミスコースでした。地元の車の人に「そこを歩いて行けば近いよ」と。でも朝露で足元ホイールがびちょびちょになってしまいました。


林道へ入ります。金沢併用林道。Googleマップを拡大すると林道名が掲載されていますが、金沢峠の分岐から芝平峠までが金沢併用林道でした。分岐から下部も金沢併用林道ですから、金沢峠側が支線ということですね。




伐採された木が積まれた所ではお決まりの撮影タイム。


ぶとぼそ氏は「ヤジロベー」を復活させました。


僕は自作アルミプレート+GENTOS。


11月としては暖かく紅葉も遅いですね。地球温暖化は一線を越えてしまったのでしょうか。


初っ端は急な勾配でしたが、山を巻くようになると緩くなって気持ち良く上れます。


日差しがあるところでは黄色く染まった葉が綺麗です。


ダートに変わってからも緩い勾配でサイクリングに丁度いいです。
ここはまだ分岐では無いな、と。

僕のタイヤは Rene Herse の 26x1.8inch。凡そ41mmあって小石を潰してくれるので振動がマイルドです。


土曜は雨だったようですから林道はどこも水気たっぷり。泥除けが無いのでそ~っと走ります。


金沢峠との分岐です。金沢併用林道は左へ曲がっていきます。




真っ赤に染まったモミジ。今日一番の紅葉でした。


正面に蓼科山、左手はビーナスライン、右手は麦草峠ですね。


さっきのモミジがアクセントになっています。


路面は荒れているところは少なくて走り易いです。


上部で平坦気味になっている個所。そろそろ黄葉紅葉区間の境目になりました。










芝平峠に到着。ここまでお初の道でしたが、気持ちいい道で楽しめました。




芝平峠~高遠




尾根を乗っ越えて高遠へ下ります。


ワンボックス車の年配夫婦がモジモジしていたので「この先はガタガタ道ですから注意してください」と言って送り出してあげました。


でも直ぐに追いついてしまい「お先に失礼しま~す」。


峠直下は少し荒れていました。リカンベントで下った2年前はもう少し落ち着いた道だったと思うんですが…


荒れた区間を終えた辺りに小橋があります。


ここからは少し勾配も緩くなって楽しめます。


再び葉の色もいい感じになります。
僕の写真はコントラスト弱め、シャープネス並み。ちょっともっさり感がありますが、見た目に近い(僕の目)と思ってこうしています。フィルムで言えばネガっぽい。


ぶとぼそ氏の写真はコントラストと発色がいいです。リバーサルっぽい。それぞれの好みです。






ダート区間を終えて舗装になりました。スムーズに気持ち良く下っていきます。






倉スポット。大きな臼がたくさん並べてあります。これだけ住んでいた人がいたということです。今は後ろの家も空き家のようでした。


結構立派なクマサケ。


芝平分校跡はいつまで存続するかなぁ。


ようやく民家がちらほら現れてきました。


トンネルを見過ごさずに杖突街道へ出ます。


そして高遠の街に到着。


昼食は決めておいた「だるまや」へ。


野菜天丼があったので注文しました。うま~。ぶとぼそ氏はソースカツ丼。


飾られていた絵は仙丈ヶ岳と "あの" 吊り橋です。「あとで行ってみよう」と僕。


「高遠は桜が有名なんだよね~」と ぼとぼそ氏


トイレを仮にドアを開けると、なんとも懐かしいようないい匂いがしました。古い家の匂い。だるまや、お勧めです。



26インチはもうMTBではマイナーになってしまいましたが、太いタイヤと合わせれば まだまだイケると思います。何より小柄な人には設計の自由度がありますから。


駒せり場跡という馬を売買していた所だそうです。この左手の急坂を下ると、


「だるまや」の絵にあった吊り橋があります。






その名は「てんにょばし」、い~名前です!



急坂を上り返して先へ進みましょう。




と、その前にJRの「高遠駅」


初めて来た時は電車はどこかな? と探してしまいましたが、


ここはバスのみの駅。ブロロロロ~


古い家屋の先、ぶとぼそ氏の興味をひいているのは沢水を引いてきた水場です。ぼくも以前来た時に覗いて行きましたが、同じ目線なんですね。




高遠~南峠



伊那の街までは出ずに山との境を移動していきます。少し標高が高いだけで視界が広々しています。向こうは中央アルプス。左の弛みは権兵衛峠です。また行きたいなぁ。

あの時は、ぶとぼそ氏がフリーの蓋が緩んだのかベアリングがバラバラになってしまうトラブルがありました。僕もフロントディレイラーのワイヤーが切れるトラブル。それでも何とか修理をしてその後の姥神峠や鳥居峠を楽しみました。

今回はぶとぼそ氏のサドルが上を向く小トラブル。段差で大事な部分に衝撃を受けたとのこと (^^; 小休止がてらサドルを調整しました。


緩くアップダウンしながら横移動していきます。


ここで中央アルプスの眺望とはお別れ、もみじ湖(箕輪ダム)へ向かいます。


集落内の道の脇にりんごがなっていました。磨いてぴかぴかにしたい衝動にかられました。もう かじるには歯に元気がありません。


ももじ湖ではもみじ祭りが開催されていて、旧道を進んだら とうせんぼ されてしまいました。仕方なく車道の嫌なダムへの急勾配を上りましたが、マイカーは規制されているので時折り来る送迎バスだけなので気は楽でした。


もみじ祭りですが残念な色づきでした。我々は素通り。自然の中に映える綺麗な紅葉がいいです。


ダムが出来る前はこの周辺や、細い道の向こうに幾つもの集落があったようですが、今は後山集落のみのようです。




ツタの塔と化した火の見櫓。


消防団の詰め所も…




廃屋を見ながら進み、次第に視界が開けて田畑が見られるようになると後山です。




今日はハンチング帽なので番犬に吠えられます。




一つだけある自販機でコヒーを飲んで一休み。秋は日が短いので、暗がりの南峠の下りを心配していましたが、4時くらいに着けそうな見込みになりました。




集落を過ぎると再び田畑が広がります。傾いてきた日差しが黄色くなってきました。




ここで有賀峠へ続く道と別れて南峠へ向かいます。




峠の手前でダートに変わりますが、リカンベントでも上れたくらい状態はいいです。




赤松の針のような落ち葉の攻撃。


山肌を巻くところでは今日最後の日差し。


そして南峠に到着しました。この明るさがあれば下りも大丈夫です。




この立派な峠の標べはサイクリストには嬉しいですね。


倒れずに残って欲しいですね。




南峠~青柳




下りは結構荒れていて大き目の石もゴロゴロしています。もうリカンベントでは無理かも。車の轍も殆どなくここを超える人は少なそうです。




茅野の街が見えてきました。まだ半分は日差しの中。


街への日差しで林道にも明るさがありました。


ここまでくればもう安心です。


諏訪湖ももうすぐ日陰です。


水っぽいダートが多かった今日の道程。ちょっとエッチな女性サイクリストが描かれたTAKOぼんサンのバッジ。汚れていたので拭き拭き。


街も日が暮れました。


中央高速道路を跨いで下り、R20には出ずに旧道を進むのがお決まりです。
お爺さんと孫娘が地区の温泉へ入っていきました。鍵があって地域の住民だけの温泉みたいですね。中は昭和ちっくな雰囲気のことでしょう。


「今年の柿は色づきがいいね~」と、柿好きな ぶとぼそ氏。


諏訪大社。ここもアニメで描かれているようですね。若者の足を向かせるには良いことでしょう。


細い旧道をぎりぎりまで辿って最後は少しだけR20です。緩い上りが終わって再び旧道へ別れる信号で、あれ? ぶとぼそ氏がいません。
「電池切れになっちゃった~」
『ごめん、ごめん。』
僕は後山のコヒー休憩の時にお握りを一つ食べていましたが、ぶとぼそ氏はジュースだけだったので力が出なくなってしまったようです。鉄道を跨ぐところで小休止しました。


R20を直ぐに離れて真っ暗になった旧道を地図を見ながら進みました。途中から地面に矢印が書かれてあって、マラソン大会か何かでしょうか、それを辿ってデポ地の青柳駅に帰着しました。


大きなトラブルなく充実したサイクリングでした。峠を越えて長い谷を下って着く高遠という街は、行き慣れた中央道沿線とは違って旅情を感じさせます。そして再び長い谷を詰めてダートの南峠。車載なので同じところへ戻らなければならないサイクリングですが、このルートは満足度が高いです。ぶとぼそ氏も同感とのことで良かったです。

07:41 出発
09:10 金沢峠分岐
09:48 芝平峠
11:05 高遠
14:00 もみじ湖
14:48 後山
15:42 南峠
16:43 諏訪大社
17:42 帰着


続いて夜の部です! (^^)
手早く自転車二台を車へ乗せ、まずは温泉で汗を流します。今夜は富士見パノラマスキー場の近くにある「ゆーとろん」という日帰り温泉施設。この日月でMTBレースがあるとい情報を知って「ゆーとろん」は混むかな? と思いましたが大丈夫でした。露天風呂が4つくらいあって湯加減も違う設定で、ちょうどいい塩梅の五右衛門風呂っぽい湯舟にゆっくりつかりました。ここは乳白色のぬるっとした感触のお湯で、これが「ゆーとろん」の名前の由来なんでしょうか。

さっぱりしたらデポ地の富士見駅へ戻って、歩いて台湾料理屋「川香楼」へ。「こんばんは~」と言って入ると、綺麗な奥様が「ア~、マタキテクレタンデスネ~」と覚えていてくれました。中華料理は続けて来てもメニューが豊富ですからね、美味しいし安いし。昨夜と違うものを食べてもまだ他にたくさんあるくらい。心地よい疲労感と一日の満足を語らいながら今夜も楽しく飲みました。