幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

記事の検索  | 最近のコメント  | この記事のコメント 
記事の一覧  | カテゴリー  | 月別アーカイブ  | 過去記事一覧 |  

(余地峠×)大上峠-十石峠

暑かった夏が過ぎキンモクセイの匂いを感じ始めると、足元にはドングリが見られるようになります。家の前の雑木林の色が変わり始め、山では一足早く紅葉が盛りを迎えます。

恒例となっている秋の車載ツーリングは西上州にしました。ぶとぼそ氏へルートを提案すると少し考えるとの返事でした。悪くした膝の状態があまり良くないようです。本人も悔しいでしょうが僕も落胆です。
しかし、2週間前になって行けることになり気持ちが晴れてきました。そして天気予報も良好!

金曜の夕方に車で出発しましたが休日の中日とあって仕事の車が多めで、しかも圏央道に入ると事故渋滞にはまってしまいました。通過に60分という掲示でしたが実際には1.5倍近くかかり、予定していたお風呂には入れず、夕食もコンビニ調達になってしまいました。でもビールが飲めれば幸せです (^^)
幸い気温があまり下がらなかったので着込んでベンチに座ってゆっくり飲食できました。

ぶとぼそ氏とは長く車載ツーリングに付き合ってもらっています。その間に僕の愛車はジムニーからRAV4、そしてフォレスターへと変わり、徐々に車の中で寝ることが楽になってきています。
周りを見るとキャンピングカーも止まっていて、キャンプって何なんだろう、車で寝泊まりする車をキャンピングカーって言うなら、フォレスターもキャンピングカーってことになるね (^^; 社内で食事するのは難しいけど寝るのは快適です。

今回のデポ地は 道の駅オアシスなんもく。「長い駐車は施設下の駐車場へ」との言葉に甘えて止めさせてもらいました。
5時50分の何時もの目覚ましで起き、朝のルーティーンを済ませて出発します。
空には雲がありますが晴れ間の方が多いです。

1日目のルートは余地峠をメインに、後半は十石峠を越えて戻ってきます。余地峠は2008年にも二人で訪れていて、荒れた林道と廃道化した林道の奥にある静かな峠です。昔から山を好むサイクリストに親しまれてきました。入口から押し歩きのつもりです。

事前に得た情報ではハイカーが今年歩いているので道は大丈夫と判断していたんですが、実際には林道が崩落していて行くことができませんでした。後日読み返したらハイカーはこちらの下仁田側は歩いていなかったんです。結果、隣の大上峠を越えることになりました。こちらも以前から林道崩落で通行止めなのを承知していて、土曜なので工事も行われていて進めるか心配でしたが、歩く分には大丈夫でした。

ルート 55km △1,477m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。


愛車は ぶとぼそ氏 が伝統的なTOEIパスハンター、僕はモダンなQUARKパスハンターです。


下仁田から奥へ続く南牧村は、川の両側を急峻な山で囲まれていて日影が多いです。昔はNewCycling誌で盛んに取り上げられて人気だったんですが、僕はどうしても陰鬱な印象がぬぐえません。光りが欲し~。


先へ進むにつれて少しずつ日が当たり始めました。


ぶとぼそ氏は記憶力すごいので、ここが近くなると「確か蝉の渓谷だったよね」と後ろから聞こえてきました。僕は何度も通っていますが名前は覚えられません。覚えようという気持ちが無いならかな (^^;


古い家並みを抜けていきます。


膝の調子が芳しくない ぶとぼそ氏。聞くと痛いながらも走れると言っています。去年の佐久の時の酷さではないとのこと。よかった。


昔はヒルクライマー体形でロードレースに参戦していましたが、歳をとって遺伝子に忠実な体形になってしまったようです。でもライニングはしますし心肺機能も維持しています。


僕はランニングは苦手で心肺機能は凡人です。着痩せして見えますがお腹は歳相応。


以前、日が暮れた田口峠から下ってきた時、ネコが道を横断して僕の後ろを走っていた ぶとぼそ氏はひきそうになり危なかったことがありました。確かこの辺りかなぁ。


生活感のある古い家々はなんとなく落ち着きます。


田口峠への分岐を反れ、勾配が急になってくると熊倉です。もう店をたたんだ商店ですが看板だけが綺麗に保たれていました。


ここを左折します。ぶとぼそ氏はA面好き。僕はB面でもお構いなし、進む方向のまま。


緑と黄色と赤。鮮やかな紅葉で満ちた絵もいいですが、色とりどりも またよし。


南牧村自然公園キャンプ場が近づくと陰鬱な印象から明るい印象へ変わります。


時折り遠くから重機の音が聞こえてきて『あれは大上峠の工事だね』と上っていくと、キャンプ場の入口の直ぐ後ろでゲートがありました。重機の音は遠いし、大上峠の崩落場所はもっと先だと思っていたんだけどなぁ…

押し歩いて進んで行くと大きな崩落がありました。見上げた一番上のガードレールは余地峠へ続く林道です。何度も地図と現場を見返しましたが間違いなさそうです。道が落ちた箇所はコンクリで固めてられて、どう見ても歩ける状態ではありません。


分岐です。残念ですが余地峠は諦めざるを得ません。


山を越えるには大上峠しかないけど以前から崩壊の復旧工事中です。歩き進み重機の音へ近づいていきます。通れるか否か。
はたして、工事は斜面で行われていて道は仮設の砂利道が設けてあり、なんとか大丈夫でした。

崩壊現場はヘアピンカーブの地点にあり、高低差が少ないのでショートカットすることも可能でした。工事の迷惑になりそうな場合はこの斜面を登ろうと思いました。


そこから峠までは落ち葉の堆積と小石が交じった道が続いています。


朴の木星


のんびりと歩いて大上峠。


広々した道に座って昼食にしました。今日は豚汁&お握り。


余地峠へ行けずにショートカットになったので時間に余裕ができ、お喋りが長くなりましたが、重い腰を持ち上げて再スタート。

下りの佐久側も一ヶ所で工事が行われていましたが、幸い昼休みの時間だったので車内で休む人に「すみませ~ん」と言いつつ頭を下げて通らせてもらいました。

さて後半、R299に出て十石峠へ上り返します。


十石峠は以前リカンベントで下っています。緩く長い勾配を気持ちよく下り、この馬頭観音にもご挨拶しました。今回は逆にゆっくり上ります。


「R299って、なんかいい数字だよね~」と ぶとぼそ氏。確かに国道の数字って印象に残るものと そうでないものがありますね。それを多くの人が感じているかどうか分かりませんが、Attack!299というイベントもありますしね。

この標識の色は青ではなく緑がかって更にイイ感じになっていました。


十石峠です。ぶとぼそ氏の情報では鉄塔は上れなくなっているとのこと。その通りでしたが、鉄塔自体が木製か鉄骨かでお互いの食い違いがありました。僕は頑丈な印象だったので鉄骨だと思っていましたが、ぶとぼそ氏の記憶通り木製でした。
しかし、鉄骨構造の外側に木が付いている感じだったので、あいこだね (^^;


ウインドブレーカーを着て手袋を厚手に換えて下り始めました。


R299をそのまま下るか迷いましたが、矢弓沢林道を下ることにしました。


判断は正解! 視界が開けて紅葉の綺麗な山々を眺められました。


旧道はいつか下ってみたいと思いながらも実行できず終い。


以前リカンベントで苦しみながら上った道をあっという間に麓まで下りました。


さぁ、残すは湯ノ沢トンネルを抜けるだけ。ここでロードが一人、二人と抜いて行きました。ブルべのようです。そう言えば以前 御荷鉾スーパー林道から下って道の駅に着いた時にもいたなぁ。


全長3,323mの湯ノ沢トンネルはセンターポールがある自転車に優しくない仕様です。でも南牧側は殆どが緩い下りなので良かったです。路側帯も広めで平らなので車が後ろにきたら避けられます。

トンネルを抜けてからもしばらく下りが続きます。


デポ地の 道の駅オアシスなんもく に到着。抜かして行ったロードがサイクルラックに掛けられていました。今日はどこまで帰るんだろう…


ふー、余地峠へは行けず、大上峠も荒廃していて歩きが続き、走行距離は55kmと伸びませんでしたが、時間的にはちょうどいい工程でした。結果オーライ。
ぶとぼそ氏の膝の調子も悪くならず、明日も行ける手応えで安心しました。

07:51 出発
09:50 熊倉
10:30 南牧村自然公園キャンプ場
11:36 大上峠
13:55 十石峠
16:26 帰着


しばらくまったりした後、今夜のお宿 道の駅甘楽 へ。ここは近くに入浴施設があるのと、居酒屋へも行けるいい所なんです (^^)
ちょうどいい湯加減の温泉に浸かって今日の出来事を回想し、一昨年も行った居酒屋で反省会♪ ビールと美味しい食べ物で大満足でした。