ホイール径が(少なくとも26HE~700Cまで)転がる速度に影響が無いことを前の記事で書きましたが、別の観点から太いタイヤの利点を見てみます。
昨今では林道と言えども舗装されていることが多くなりましたが、それでも枝や小石が落ちていることがあります。小石を踏んでパンクすることは稀ですが、タイヤサイドで弾くと損傷が大きくなります。
こうした道を走ることを前提にした場合、細いタイヤほどリスクが高まります。トレッドゴムが被っていないオープンサイド部分に干渉する大きさを比較しました。
28Cではサクランボくらい、32Bは巨峰、42Bではクルミ。これくらいの大きさの石を踏むと危険というわけです。林道やダートを走るなら、28Cタイヤで柔らかいサイドは心もとない。
太くて柔らかいタイヤなら、スピードを犠牲にせずに、サイドカットのリスクも低く、乗り心地も良い。良いとこだらけ。
でも太いタイヤは重いでしょ? と思う人が多いでしょうから タイヤ、チューブ、リム、スポーク、を比較してみました(表をクリックすると拡大表示します)。
※ 数値の単位は全てグラム。スポーク差は長さの差(ERD値の差)に1mm当たり重量0.0257gと本数を乗算しています。スポーク本数は650Aは36本、他は32本です。またスポーク組み方(タンジェント組み)による長さの違いは無視しています。
スポークの1mmあたりの重さについて - のむラボ日記
軽い②700x28C 776.0g と 軽い③650x42B 825.2g の差は +56.6g
この差が自分のサイクリングにどう影響するかを考えて選択すれば良いと思います。
繰り返しになりますが、どちらも転がる速さは同等です。
表の青字は参考仕様です。
僕が使っている⑥650x32Bは、太さはダート軽視ですが 軽くて上り重視、という性格です。