幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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柔構造のフレーム

先週ケルビムへ行った時に、製作中のリカンベントのシートに座ると、沈み込み(フレームのしなり)が予想よりもありました。CruzbikeT50では6mmくらいですが、これよりも大きく感じました。
これは走りにどんな影響を及ぼすでしょう。



CruzbikeT50ではブレーキを掛けた時にお尻が持ち上げられます。通常は荷重方向が真下ですが、ブレーキを掛けることで前方寄りへ移動し、結果シートへ掛かる荷重が減るからです。新しいケルビムリカンベントではこれが更に大きくなります。

前三角は構造的に変形は少ないので、メインフレームとリヤフォークに加重が掛かってしなります。即ち、メインフレーム+リヤフォークという長いバネ(サスペンション)に乗る構造です。

シートステーは独立していて角度も動くようにしてあります。長いサスペンションの動きを妨げないように、且つシートを前後に調整できるように、二つの目的からです。
更に、シートステーとシートの接点と、メインフレームとシートの接点は、共にゴムです。硬いカーボンシートもフレームのしなりを逃がせるようにしてあります。


剛性とは対極の柔構造。

これは前輪駆動であることと、前荷重が大きいこと、ペダルを踏む方向が前方、という三つがあるから可能だと思いました。
リカンベントは自転車に対して常に垂直に荷重が掛かります。コーナーでは常にリーンウィズ。リーンインもリーンアウトもしませんので捻じれ荷重が少ない。

Alain Guillou (@alainguillou) • Instagram photos and videos


Source: Alain Guillou


狙っているのは、ペダリングは剛性感、上体は柔軟なサスペンションの上。

硬いものと硬いものが交わる部分にはストレスが掛かりますが、どちらかが柔らかければストレスは弱まります。振動も少なくなり、速く進みます。

そんな狙いをしている設計ですが、フレーム+リヤフォークのサスペンションは調整ができません。硬すぎることは無いようですので、その柔らかさが許容範囲かどうか。さて、どうなるか…