前回の記事で「ブレーキのワイヤー調整が頻繁過ぎる」ことを書きましたが、そこで仮説をたてました。
ワイヤー式ディスクブレーキではブレーキパッドを出具合を調整する機構が備わっています。
この「調整ネジが緩む」のではないか? というのが仮説です。
下記の図の赤矢印の部品が調整ネジです。
GROWTAC EQUAL 機械式ディスクブレーキキャリパー ディーラーマニュアル
https://growtac.com/wp/wp-content/uploads/mdbc_dealer_manual_20210930.pdf
Source: GROWTAC
過去に使っていたディスクブレーキ TRP Spyre ではこの調整ネジにネジロックが塗布されていました。GROWTAC EQUAL では上図のようにスプリングで押して抵抗を増やす設計になっています。しかしアーレンキーでこの調整ネジを回すと殆ど抵抗を感じないのです。頻繁にブレーキ操作をする下り坂、一番スピードが出ていて路面からの振動も大きな下り坂、これが長く続くと緩むと思ったんです。
サイクリングの前後で違いが分かるようにアーレンキーの位置を、外側と内側共に水平になるように調整ネジをセットして(アーレンキーは外して)サイクリングへ出かけました。
ルート 139.7km △2,252m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。
町田街道でケルビム前の信号で止まると既に試乗車が表に出ていました。今日はいつもより早いんだなぁ、と思っていたら店員が出てきました。いつも僕が行くと直ぐに担当の〇江さんを呼んでくれる感じのいい若者です(今度名前を聞かなきゃ)。
「おはようございます、これから出かけるんですか?」
『ええ、明日(日曜)は天気が悪いみたいだから』
すると珍しく今野さんも出てきて、
「今日、〇江と寸法を計測します、遅くなってすみません」
『ええ、よろしくお願いします』
実はフレームの基準点からシート先端が浮いていて、これでは全ての寸法がズレてしまうので、改めて現状の寸法を計測してもらうことにしたんです。
信号が青になったのでお二人に挨拶して再スタートします。
すると前方に見たことのあるサイクリストに追いつきました。この人は小山あたりで右折していく人です。通勤なのかもしれません。
桜美林で後ろを走っていると「カラン コロン」と何か落ちました。ライトです。踏まないように避けて、更に急停止したその彼もうまく避けられました。危ない危ない。
高尾で町田街道を終えてそのまま美山通りへ入っていきます。アップダウンの激しい嫌な道ですが、五日市方面へ行くには他に良い道がないんです。土曜なのでダンプの往来が激しく気を遣います。
いつものT字路で一息ついて、小峰峠までは山際の小径へ入りました。
五日市では夏休み最後の週末を楽しむ家族連れが、既に河原に陣取って遊んでいます。
コンビニで食料を調達して右岸の道で檜原へ向かいます。前回こっち方面へ来た時は息子と一緒だったのでこの道には入りませんでした。息子はビューンって走るのが好きなので (^^;
ホウヅキがありました。元気のいい朱色です。枯れてくると葉脈だけとなり、中の種が透けて見えるようになります。
激坂の手前で一息つきます。
大きなヤギを横目に激坂をジリジリと上り、製材所の間を抜けていきます。
都民の森へ続く檜原街道は今日もトレーニングなロードが切れ目なく走っていました。
僕はT字路を右折して藤倉へ向かいます。
しばらく左岸で日差しが照り付けて暑かったですが、神ノ戸岩への分岐を過ぎたあたりから右岸になり日陰が多くなりました。
同じような景色の曲がりくねった道に飽きてきたころ藤倉に着きました。
写真を撮っていたら地元のお姉さんから声を掛けられました。
「これお兄さんの自転車?」
『はい、そうです』
「珍しい形ですね。どうやって乗るんですか?」
『こう、シートに座って脚を前に出して漕ぐんです』
「あぁ、なるほど、そうなんですね」
『お姉さんはこの辺りに住んでいるんですか?』
「ええ、そこの家です。良かったら冷たいお茶でも飲んでいきますか?」
『はい、喜んで、と言いたい所ですが、ここでゆっくりしてしまうと後が辛くなりますから』
「そうですか、残念」
と、後半は妄想が入っていますが (^^; そんな感じの会話をして藤倉をあとにしました。
しばらく川沿いの激坂を上り、倉掛方面への道を分けて少しすると林道の入り口です。
林道に入ってからもしばらく厳しい道が続きます。
ようやく緩くなったところの水場。以前はパイプが無かったので草を分け入って水をくみましたが、飲もうとして中を覗くとなんと大きなヤゴが入っていました。危うくヤゴを飲んでしまうところでした。
そんな思い出のある水場ですが、なにやらピンク色のものが置かれていました。自転車のチューブです。あぁ、何で捨てて行くんでしょうね。というか何で目の付く所に置いていくんでしょう。理解不能。悔しいですが、回収しました。
藤原峠です。この林道は後半に緩くなる不思議な峠みちです。
そして下る前にブレーキレバーの引きを調整しました。1回転。
いつものビューポイントで座ってお握りを食べました。
数馬へ降り立ち、檜原街道を豪快に下りました。途中でバスを追い越したためか、その後はオートバイに追いつかれることなく快適でした。
上川乗の信号を右折して甲武トンネルへ上り返します。ここは短い上りなんですが、今日は脚が結構疲れています。ここまで重めのギヤを踏んで上って来たからかもしれません。いつになくキツイ。
トンネル前でライトのバッテリーが切れたので交換し、点灯して走り抜けます。
下って棡原。いつもの景色が広がっています。
更に井戸へ上り返し。
右手にあった古い家屋は無くなってしまいましたが、大木はそのまま生き続けます。樹木の寿命は長いです。
自販機でアイスティーを買い、井戸のバス停を借りて菓子パンを食べました。ここには仮設トイレと水道もあるので休憩するのにいいです。
下る前に再びブレーキレバーを調整。2回転目。
あぁ、お手製の標識が草の餌食になっています。夏場は勢いがいいので、涼しくなったらはぎ取ってあげましょう。
こちらは落下していました。
まだ暑さが残るなか帰途につき、時間に余裕があったのでケルビムへ立ち寄りました。
寸法の計測結果を聞き、前回見つかった前三角の高さの他は、ほぼ図面の寸法に近かったそうです。今野さん曰く「思った以上にいい数値」とのこと。
後はシートの浮きがどれくらいか、今の Cruzbike T50 と比べてどうか、というところです。後日数値を詳しくみて検討します。
さて、冒頭のブレーキの検証結果です。
外側、変化なし。
内側、緩んでいました!
目論見通りやっぱり緩んでいました。GROWTACへ報告します。
しかしこの調整ネジが緩んだ分と、ブレーキレバー側の調整ネジを2回転した分はイコールではありませんでした。1回転分といった感じなので、あと1回転はブレーキパッドの減りかもしれません。
※ 追伸
アーレンキーの六角1辺分+上図の角度かもしれません。
※ 2022/09/02 追伸
GROWTACへの問い合わせに対する回答です。対策品を送ってもらうことにしました。
ブレーキキャリパーをお送りいただくことが難しい場合、弊社より内側パッド調整ねじの交換部品をお送りいたしますので、お手数ですがお客様の方で交換作業を行っていただくという形の対応とさせていただくことも可能です。
07:30 出発
09:55 五日市
11:38 藤倉
13:00 藤原峠
13:59 甲武トンネル
14:44 井戸
18:35 帰宅