幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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醍醐林道-和田峠-綱子

自転車には様々なスタイルがあって、その数だけ印象があります。ロードレーサーなら欧州の街並みを色とりどりのウェアで駆け巡る姿を思い浮かべます。ランドナーなら田舎道を繋ぐ緩い道をカジュアルなウェアで旅する姿。MTBはヘルメットや防具を身に着けてダウンヒルを埃をたてながら豪快に走る姿。古い世代では今から30年とか40年前の当時の印象が強いでしょう。今とはだいぶ違っていました。

リカンベントはどうでしょうか。まったく印象が無いという人が殆どだと思います。リカンベントという自転車自体は知っていても、日常的にそれに乗って走る姿は思い浮かびません。僕もそうでした。海外や国内の先駆者達はロードレーサーと同じ姿であることが多いですが、もっと違ってもいいのでは? と思うんです。

レースならヘルメットが必要かもしれませんが、ロードレースと同じヘルメットは機能的にマッチしません。乗る姿勢が違いますから。自転車用ウェアにある背中のポケットは不要であるばかりか、ごそごそして邪魔です。長袖の袖口からは風がたくさん進入してきます。足元も同様。雨の時は雫が顔に当たり易いし、夏の強烈な日差しは胸やお腹、顔に直射します。
こうしたことを解決しながら、そして走る地域に合った(違和感のない)姿を模索するのも、リカンベントの一つの楽しみです。

日曜は前夜の雨が朝まで残るという予報通り、ベランダから見る空はどんよりなまま。しばらく様子を見て路面が乾いてきたので今回も30分遅れで出発しました。
そんな訳でルートは近場に設定し、久しぶりに和田峠へ向かうことにしました。ただ、これだけだと走り足りないので、周辺の細道を繋いだところ距離も上りもいい感じになりました。逆に遠出しないということは平地区間が短く、多くの時間を山や農村の静かな地域にいることになって満足できました。

ルート 118.9km △2,015m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。


べったり平な町田街道は丘陵地帯へ入ると終盤です。拓殖大付近のバイパスができる以前の道へ入るのがお決まりとなっています。


高尾を過ぎて美山通りのアップダウンは、行はよいよい帰りは怖い(辛い)。元気のあるうちに。
恩方のコンビニで甘いパンを食べます。朝食は自宅でとっていますが、昼食までは持たないので山へ入る前に少し食べるようにしています。

陣馬街道も嫌いではありませんが、より静かな小津地区がお勧めです。なんちゃってラウンドアバウトを一周して左折し、力石峠を越えた所からの眺めもいいですからね。


「ちからいし」。「りきいし」ではありませんでした。あしたのジョーの印象が強いです。


古い道には古い建物も多く見られます。用事はなくても入ってみたくなりますね。


陣馬街道で和田峠へ行く道を左へ別け、直進して醍醐地区へ入ります。入山峠への分岐の少し先に、可愛いらしい馬頭観音があります。意地悪そうな顔も愛嬌というもの。


長い年月の為に川と道の高低差ができたのでしょうか。醍醐では川が身近ではありません。いつもの所で写真を撮った後に首を回すと、


反対側には馬頭観音が岩の窪みに置かれていました。


新緑はだいぶ濃くなりましたが、まだまだ癒される色ですね。


一番奥にある民家は茅葺です。年々廃れてきていますが、まだお住まいのようです。


醍醐林道へ入って直ぐの石の道標。右〇〇、左〇〇 とありますが判読できません。向きが違うように感じるんですが。


道は全舗装ですが、少し土砂が溜まった所に自転車のタイヤの跡がありました。

ミシュランのワールドツアーでしょう。とすると、ぱぱろうサンかも。この状態を見ると今日ついたものです。でも健脚な彼に追いつくことはありません。出会えるとしたらお昼の食堂でしょうね。一つの轍から色々思いを巡らせました。

醍醐林道の上りはキツいです。川沿いに道が続いていて、急カーブを一つ、二つ、三つ、と間を開けて超えていくとようやく落ち着いて上れるようになります。でもそこからピークまでも結構あります。今回は今まででは楽な方でした。楕円チェーンリングの効果でしょうか。

ピークへ着くと迷彩ポンチョを被ってカメラで何かを狙っている人がいました。小鳥が鳴く音も出していたので珍しい鳥が目当てかもしれません。一息ついて邪魔みたいなので少し進んだ所で休みました。

下って和田峠。珍しくロードバイクは一人もいませんでしたが、しばらくして荒い息をして一人が上ってきました。タイムアタックでしょう。


お腹が空いてきました。今日は上野原の一福食堂へ行こうと思っていますので、そこまでもう少し我慢です。
和田へ下ってから山沿いの道へ入ります。中腹に幾つかの集落があって細い道が続いています。


Source: 国土地理院

地図にくらご峠とありますが、通った道の少し上にある実線の道のピークです。

道沿いにはお茶畑があります。周辺では近い所では埼玉の狭山が有名です。こうした山の斜面ではあまり見かけません。


奥に見えるのは丹沢山塊。右手が大室山です。先週行った巌道峠の目の前にあった山です。こちら側からだとこうして雄大でシンボリックな山です。


何か立っていました。


子猫が一匹。


もう一匹。


前述のくらご峠を避けて山伝いの道を選びました。昔、どちらがメインだったか分かりませんが、今日はこれまでの流れでこちらにしました。

写真はありませんが、この手前で水溜まりが道一面にあってタイヤがすっぽり入って汚れてしまいました。足元が汚いと気持ちが下がります (-.-)

明るく開けた下岩地区に出て山沿いの道は終了。


いよいよお腹がぺこぺこになってきました。既に12時を回っています。
下岩から県道を跨いで細い道を見つけたので入って見ると、一気に川まで下り、一気に上り。うぅ、厳しい。
上りきると通ったことがある道に出ました。

上野原の中心地を抜けて駅の北口にある一福食堂に到着~。新しく改装されましたね。残念ながら ぱぱろうサンはいませんでした。

店内はとても綺麗になっていました。お客さんの話しを聞いていたら、どうやらTVに出たそうです。

カキフライ定食にしました。ここはカキが得意みたいで他にも色んなタイプのカキ料理が楽しめます。

カキは小ぶりでしたが5つあったので満足です(久里浜の黒船食堂の4つというのはやっぱり少ないです~)。

さて、満腹で後半は綱子へ行くことにしました。秋山から上野原まで幾つかのトンネルを大きくして交通の便が良くなりました。サイクリストとしては静かな旧トンネルを選べるので、その時に応じて通れます。今回は余裕があるので旧。

一つ目のトンネルを抜けると明るい田野入地区。


二つ目のトンネルを抜けると小学校脇の墓地に出ます。わざわざ坂のある旧トンネルを選ぶといいこともあります。というかこれが目的? (^^;


木彫りの美女!   え? アップで見たい?


はい、どうぞ (^^)


前川橋は渡れなくなりましたので舟久保から綱子へ向かいます。


お墓の前から綱子方面。綱子の尾根と、その向こうは道志川で丹沢です。

手前の建築中の家は外国の方が自分達で建てているようです。数年掛かっていますが完成は近そうです。

船久保集落を下って、

 

植林の道を綱子へ向かいます。


今日の綱子は少しざわざわしていました。太鼓の音(練習)が聞こえたり、若者が子供と遊んでいたり。近年は入村してきた人で少し活発になっています。


お地蔵さんはちゃんと手入れされています。今日はお酒が供えられていました。右手にはじぐざぐの古道が上っています。

ここは、その古道で菅井へ向かう道と、左手から峰山へ向かう道が分かれている地点です。

トンネルを二つ抜け、今日は菅井の上へ上りました。7体のお地蔵さんも元気でした。


ピークにある民家は一時壊されるのかと思っていたら、補修して新しい人が住むようになったみたいです。外見は変わらないので違和感が無くてよかったです。


下る途中の馬頭観音群。左へ上って行くと一軒家があるようです。入口にはポスト (^^; こういうポストはよく見かけます。


小学校跡には Team UKYO の基地があります。そういえば土曜はこの周辺で Tour of JAPANE のレースでしたね。活躍できたようです。

道志みちを対岸に見ながら下って伏馬田。こうした集落内の交差点って好きです。


道志みちに合流して走り出そうとすると、ロードの三人組が下って行きました。あ、奥牧野で前川橋へ向かおうとしていた三人です。先方もこちらに気が付いたことでしょう。どこを走って来たのかな? お互いに思いを巡らせます。

おやつタイムはニローネへ。今日は違ったアプローチにしました。


先客のロード氏がいたので今日は外の席で甘いパンとお茶。


先週は志田峠へ上りましたので、今日は愛川へ下りました。幾つかある川沿いの空き地は、流行りのキャンプやチェアリングを楽しむ人が大勢いました。チェアリングと言えば、僕はリカンベントで一日中チェアリングですけどね (^^;

河岸段丘を上る水道みち。振り返ると水を張った田んぼに日差しが反射していました。ゲコゲコなカエルの鳴き声も。


その後、再び坂を下りて田んぼの中を進んで帰途につきました。
近場でしたが長い時間サイクリング適地を走れて、心地よい疲労感のルートでした。

07:56 出発
11:42 和田峠
12:42 一福食堂
14:39 綱子
16:10 ニローネ
18:21 帰宅