幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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大岡の北ア展望と犀川右岸集落

長大な山村みち、山里みち、という表現がいいかもしれません。大きなアップダウンを繰り返すのではなく横移動しながら集落を繋いでいきます。地元の日帰り圏内では集落を巡る道は長くはとれず、短い区間の継ぎはぎになってしまいます。それが長野では距離を長くとれるんです。自然が豊かで色濃く残っている地域。そして人々の暮らしは現在進行形。そんな道を走りに車載泊で出かけてきました。

ルート 77.7km △1,765m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。
 


筑北の「道の駅さかきた」に前日の夕刻に到着。以前は利用できなかった温泉施設がこの春にリニューアルしたのでさっそく利用しました。僅かに硫黄の匂いがして温泉気分にひたることができました。
併設している食堂を覗くとラストオーダーが19:30となっていて、事前の情報よりも遅くまでやっていました。デポ地から自転車で来て(帰りは押し歩き)ここで食事&ビールにすればよかったなぁ。しかたなく隣のコンビニで食料を買って車中で一人乾杯となりました。

翌朝シュラフから抜け出ると青空と雲が少々。予報では気温が日中で17℃ということなので、薄手フリースとニッカーホースの出で立ちでスタートです。

長野、信州と言えば道祖神ですね。車載サイクリングなので旅人とは見なしてもらえないかもしれませんが、よそ者という範疇で良しとしてください。

不届きな妄想をしていると猛禽類の飛影あり。振り向くと褐色の鳥が沢沿いへ飛んでいきました。以前見かけてフクロウかな。この辺りには生息しているそうなんです。

聖山の南麓をゆるく上って行いくと次第に視界が開けてきます。


県道を跨いで更に最上部へ。しかし右手の北アルプスには雲がかかって稜線は見えません。


高みへ上ったところで横移動していきます。邪魔な雲ですが北アルプス自体ではなく、手前の山並みの上にありますので、期待はもてます。


田植えの季節でもありますので、棚田と北アルプスのコラボ。


お気に入りスポットの一つめ。次第に雲がばらけてきました。

ここで失態が… カメラのバッテリー切れです (>_<) 予備に交換したところ、なんと充電してありませんでした。がちょ~ん。
絶景を見に来たのに写真が撮れないなんでマヌケです。だましだまし使ってみることにしました(スマホは旧式なので精度がよくないんです)。

構図を予測して、電源ON、レンズが繰り出し、即座にシャッターを切ります。そして間髪入れずに電源OFF。なんとかいけそう。


棚田の他にも大好きな九十九折もたくさん見れます。


空の青さはいいんだけどなぁ。雲よ、早う去っておくれ。


このルート、とにかく北アルプスがよく見えます。


左ばかり向いているので首が痛くなってきました。


古い商店。引き戸を開けた時のガラガラという音が聞こえてきそう。


向かいには下から上がってくる道があります。車と人は別々の道が常です。


走りながら回りを見て、更にいい景色が見れる場所はないかと探します。一人だと全てが自分の時間ですから。

ルートから少し外れて道を入っていくと視界が開けました。あぁ、でも手前の畑がちょっと邪魔だなぁ。縁からなら一望できそうなんだけど。
と思って目で追っていくと。あっ! ベンチがある。あぜ道は人が踏んで硬くなっています。そして入口には何か書いてあって入っても良さげ (^^)

そんな風にして見つけたのがこの場所です。なんという絶景。タイミングよく雲も切れて稜線が見えています。しかも独り占め。30分くらいぼーっと眺めました。


あんな角度とか、こんな角度とか、色々撮ります。でも直ぐに電源はOFF。自転車のA面B面は拘りません。あくまで自然体で主役は景色ですから。


手前に集落があって、その向こうは段が落ちて犀川、向かいに峰が連なり、奥に北アルプス。ちなみに向かいの峰は明日走るところです。


大花見池を回り込むと北アルプスとはしばしのお別れ。


聖川沿いの長い谷を下ります。


中組という集落。大きな土壁の蔵が並んでいて壮観です。


住んでいる家よりも立派なんじゃなかと思うほど。


聖川から離れると再び北アルプスがお出迎え。もう夢のようなルートです。


お腹がへって来た11時くらいに前半の部は終了で犀川のR19まで下ります。事前に見つけておいた食事処へ行くと… ガーン、なんと休み (-.-) ゴールデンウィークなんだからかき入れ時でしょう。なんで休むんだよー。
しかたない、少し先の「道の駅 信州新町」で何か食べることにします。お昼時とあって混雑ピーク。食べ物屋は蕎麦屋しかありません。蕎麦だけじゃ後半に消化しきってしまいますので、何か腹の足しになるものはないか… 「ざる蕎麦+肉みそ卵かけご飯」にしました。


後半はいつもとは趣向を変えて川沿いにある集落を巡るルートです。山の上だけじゃなく下にも集落が点在しているんです。幹線道路のR19は極力走りません。

平たく開放的な集落を細い道が延々と続きます。カメラのバッテリーはなんとか瞬写で保ち続けています。


ここにも木造校舎がありました。吉原分校跡。


回り込んで上り、校舎を裏側から見下ろします。


少し高くなると北アルプスが顔を出します。午後になったので空が白くなり、稜線が霞んでしまっていますね。これは仕方ありません。


犀川の水面近くまで下ってきました。


牧野島という集落を走っていると「ぺちゃっ」鳥の糞を左手首に食らってしまいました。ちくしょー (>_<) 草に擦り付けて落とします。


山の上の方とは違った表情の道ですが、これも気持ちいい。新緑と、車が来ない細い道と、日本的な集落。この三拍子が揃えば僕は大満足。


橋があったので中央まで行ってみます。渡りません。


何処かでこれに似たロケーションの所があったなぁ。どこだっけ…


午後になったら雲が殆ど無くなりました。目の前の雲もじきに消えそう。


集落の入り口には道祖神。新たな(旅人の)遺伝子を求めています。


石垣と土手と季節の花々。自然と一体感のある里山、農村。


新緑のトンネルを快走。


犀川は小さなダムが連続しているので流れが殆どありません。以前カヤックでのんびり下ったのはどの地点だったんだろう。


最後は前方のV字部分で山がせり出して道が無くなり、


赤い橋を渡ってR19に合流しました。


何度かR19を短く走ることにはなりますが、それ以外は集落間を生活路で繋がれています。サイクリングにうってつけ。高い所だけでなくこうした低い所も上手に道を選べば楽しめることが分かりました。

最後は差切峡を抜けてデポ地へ戻りました。


07:18 出発
17:04 帰着

2日目へ つづく