幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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入笠山-芝平-高遠-南峠

本来の休日である11日(山の日)、前回に続き今回も車載で出かけました。前回はR20の東側にある茅ヶ岳の周辺を回りましたが、今回はR20の西側です。こちらは山が一気にせり上がって峰となっており、これを超えるとなだらかな地形が伊那へ続いています。土地勘がない地域なので旅気分を味わうことができました。

以前 ぱぱろうサン に誘われて走ったことがありますが、その時(4年前の春)は町道高嶺線という尾根上の長いダートを下りました。その時の印象は後半にガレていたので、今回はこの道ではなく谷沿いの道を下ることにしました。

ルート 91.9km △2,078m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。


デポ地は4年前と同じく すずらんの里駅 です。気温18℃(車の温度計)。


入笠山(にゅうかさやま)とは題しましたが、山へは上っていません。付近までです。
その入笠山が写真正面の山で、多くの人はスキー場のゴンドラを使って登りに行くようです。雪が無い季節は登山者とMTBが訪れるので、施設としては通年利用できて良いことでしょうね。


平日の早朝とあって人影は殆どなく、緑の濃い一帯から生気をいただきながらゆっくりと上っていきます。背後には八ヶ岳。南のギザギザから北の柔らかい山容まで一望できます。


標高1,000m地点。出発点が900mくらいなので まだ100mしか上っていません。この先1,840mまで一気に上ります。


入笠山はマイカー規制を実施しています。各所に何度もこの看板がこちらを向いて立っていました。もちろん、自転車はカーではありませんから規制外 (^^)v 対象は全車両なので自転車も含まれますが、自転車はノーマークでした。入笠山付近のゲートでは係員の愛想も良かったです。オートバイは制止されていました。


道は広く木漏れ日の中で涼しくて快適です。規制場所はもう少し先なので車が時折り抜かして行きますが、気になるほどではありません。セミが煩いです。


沢入登山口。ここから先がマイカー規制の自転車天国♪


道が広いと沢があっても手が届かないことが多いです。ようやくあった水場は足場が悪く、うっかりすると滑って道路下のトンネルへ吸い込まれてしまいます。慎重に水をくみました。


一帯は唐松林で信州を感じさせます。匂いも。


勾配は前半が多少きつく後半は緩いです。マイペースで疲れない程度の速度でゆるゆる上っていきます。
笹が多くなってきて空が広く感じてくると頂上は近いです。


頂上、というか尾根伝いの道へ合流しました。この背後に湿原があるので散策路になっています。


石堂越と言うそうです。ネットでググったら法華道という古道が続いているとのこと。昔はさぞ山深かったことでしょうね。熊とか狼もいたことでしょう。


少し進んだ所に展望台がありますが、そのちょいと手前の所から撮影しました。「さぁ、ここで撮りなさい」という場所は眺めはいいんですが、柵とかベンチとか、今一つ不自然だったので。
で、その眺めは「これが八ヶ岳です!」というバツグンの眺めです。


麓で見た八ヶ岳を高度を変えてみている感じです。
右奥には富士山。


展望台から少し下っていくとT字路があり、左は舗装、右はダート。左へ行きたくなりますが、地図を見ると右となっています。ジャリジャリした道なので慎重に下りました。


立派な山小屋があります。山彦荘。


小屋の右手にはこんな湿原が広がっています。右上に電波塔が見えますが、その向こう直ぐの所にゴンドラ駅があるようです。


この一帯には幾つか建物があり、それを繋ぐようにダートの道が続いています。勾配はゆるく、よく締まった道なのでリカンベントでも安心して走れました。


その後、舗装路に合流してぐんぐん下っていくと芝平峠です。前回は直進しましたが、今回はここから左へ下ります。が…、ダートです。
あまり詳しく調べてこなかったんですが、ここは舗装だろうと安易な思い込みをしていました。まぁ、麓までずっとダートということもないでしょうから、予定通りくだります。


でも、こちらもよく締まったダートなので快適でした。勾配はけっこうあるんですけどね。
途中、木材を満載トラックが上ってきてビックリ。道端に避けて挨拶を交わしてすれ違いました。平日だから仕事もありますよね。ちなみにこの道はゲートはありません。


深い沢筋の道からやや平たくなってきたところで、分身の術。


峠から1.5kmくらいで舗装になりました。
次第に家屋が見られるようになりますが、廃墟が多いです。


信州らしく石碑多し。


川に面していてもガードレールなし。好きです、こういう開放的な道。


そして、また石碑。二十三夜、甲子、庚申 …


芝平、大きな学校跡がありました。かつてはこれだけの子供がいたということです。地図を見ると西側の山腹にも集落がありますから、下ってこの学校へ通っていたのでしょうね。


細い道で集落を繋ぎながら、先を急がずに下ります。
始めてあったお店は酒屋でした。何は無くても酒! ということでしょうか (^^;


だいぶ開けてきましたが、高遠までもう少し残っています。眩しいほどの緑。


最後、多少の上り返しがあるかな? と思っていましたが、そのまま国道にぶつかりました。芝平、とても雰囲気の良い道でした。また来たい。

高遠の町が見えてきました。


以前来た時は走り抜けるだけだったので、メインの道を外して裏道へ入ってみました。


すると、こんな趣きある吊り橋がありました。てんにょばし。


古い吊り橋って存在感ありますね。赤、というか朱色も。


昔、馬を売買した所なんだそうです。


ご飯物を食べようと思ってググって探して置いたお店は休みでした。残念。
うろうろして、メイン通りにあった蕎麦屋へ入りました。


高遠は蕎麦が有名らしいですね。十割とニ八あって、ニ八にしました。僕はあまり舌の性能がよくないのか、『これは旨い!』とは感じませんでしたが、普通に美味しかったです。真ん中の小鉢はピーマンを和えたものかな? これがちょっと変わった感じでよかったです。かき揚げも良し。


高遠駅です。鉄道にはまったく詳しくないので、地図で確かめてしまいました。鉄道は来ていません。


その後も裏道をうろうろ。


こうして掛ける時間が多くなると印象も多く残りますね。天気も良いですし。背後には中央アルプスの大きな山容の仙丈ケ岳でしょうか、雪のある姿も見てみたいです。


さて、後半は もみじ湖(箕輪ダム)から南峠を越えて諏訪へ抜けます。主要道路を走ればアップダウンは少ないんですが、山際の静かな道の方を選びます。

木陰の自販機でアイスティーを飲んでいると茅葺屋根が見えたので行ってみました。近づくとなんだか妙な形の屋根です。どういう訳か右端がポコンと膨らんでいました。


止まっては、腰に下げた地図を見る、の繰り返しで進んで行きます。今日のルートは100km弱なので、時間には余裕がありますし。


伊那の街の向こうは中央アルプス駒ヶ岳は残念ながらずっと雲に隠れていました。


山際の道を終えて谷へ向かって行くと もみじ湖は近いです。


水路や石碑があり、この道はダムができる前の道だったのかもしれません。


最後に急坂を上るとダムが見えてきました。


湖畔にはモミジがたくさん植えられていて秋は綺麗に色づくのでしょうけど、今は緑が綺麗です。人の気配はありません。道も次第に廃れた感じになってきて、この先に集落があるとは思えない感じになっていきます。


ようやく民家が現れだし、後山集落に到着。


こちらは芝平と比べると人の営みが強く感じられます。


お婆さんも元気。子供の声も聞こえていました。


集落の外れで道は左手の山へ乗っ超えていきますが、南峠はこのまま谷を詰めます。


舗装が終わり、ここから左のダートへ進みます。


前輪駆動リカンベントはダートの上りが大の苦手。押して歩けばいいや、と思っていましたが、勾配が緩く問題なく上れました。
一帯は赤松林でそこかしこに入山禁止の札がありました。松茸~。


ここでは分身の術、失敗。


南峠に到着しました。少し傾いた木に「南峠」と書かれています。これは元々あった木に書いたのでしょうか。ピークから20mほど下の位置ですし。


下りは少し勾配があって道の状態もよくありません。ガレた部分が断続的に現れて神経を使います。そして長い。

状態が良いところでは周囲を眺める余裕もでてくるんですが、


そんな具合に路面にばかり気を取られていたら目の前に倒木が現れました。これじゃ車は無理だなぁ。ここまで何も案内が無かったところを見ると、最近倒れたものか、それともこの道が使われていない証拠か。


ガタゴトと快適でない道に飽きてきた頃、下界の諏訪の街が見え隠れしてきます。沢筋に舗装路が上がってきていた所で林道を離脱して下降すると、中央高速にぶつかります。諏訪湖が左手に見えました。


街へ降りると車だらけ。今度は路面ではなく背後に迫る車に注意しながら走ることになります。茅野をかすめバイパス国道を避けて行くと、それは旧甲州街道でした。バイパスは山を貫くいて進み、旧道は地形に沿って集落を繋ぎます。デポ地まで国道少な目で進めました。


この日も地元では35℃くらいの酷暑だったようです。夏場はやはり山がいいですね。


07:05 出発
08:20 沢入登山口
09:10 石堂越
10:02 芝平峠
11:37 高遠
14:10 もみじ湖
14:59 後山
15:52 南峠
17:36 帰着