幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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木賊峠-金山峠

久しぶりに車載で出かけました。前回ほぼ同じルートを走ったのは4年前の9月でパスハンターでした。 距離は短いですが前半上りっぱなしで獲得標高2,220mはリカンベントでどうかな?
 

ルート 86.8km △2,220m
クリックするとRWGPSでZoomできるようになります。


4時半に車で出発し、今回はR16で高尾山ICから高速道路へ乗ることにしました。毎回なんですが、高尾山ICは本線へ入る前の分岐標識で悩みます。

左 八王子、右 厚木、え?
八王子には行かないし、厚木にも行かない。え? え? え?

人生の分かれ道が目前に迫ります (>_<) えぇーい、左だー。
え? 圏央道を北へ向かってます。間違った? あ、ジャンクションだ、甲府って出てる、あ~、あってた~。
そう、僕はいつも高尾山ICを八王子JCTと間違えてイメージしてしまってるんです。

へんな汗をかいた後は順調に走り、韮崎ICで降りてコンビニで朝食と行動食を調達。
デポ地は近くの高速沿いにある「農の駅」という道の駅っぽい施設です。前回来た時に偶然発見しました。


前日の天気予報では行く方面の山沿いで昼から雷雨があるとのことでしたが、降ったら降ったで雨具を着ればいいし、寒さに震えることもないだろうと予定を変更せずに来ました。
デポ地で予報を再確認すると雷雨の確率が上がっていました。現時点でも行く先が雲で覆われています。雨もまた良し。

道は前回とほぼ同じなんですが、出だしからK101(観音峠へ至る道)へ入るまでは記憶が曖昧でちょっと迷走してしまいました。黄色い線がこの先のルートです。


直線的な川沿いの道は単調で飽きます。車は少ないですが、時折り追い抜いていきます。ファミリーカーではなくセダンが多いなぁ。
昇仙峡を通った方が変化が多くて見所もあるんですが、その分 車が多いはずあので敬遠です。

気温はいたって快適。まだ標高は低いですが、朝なのと川沿いなので涼しい涼しい。
ようやく直線的な川沿い道が終わり右折します。


一息ついて立ち〇ョンして、点滅が弱くなったテールライトの電池を交換して再スタート。すると向こうからロードが三人下ってきたので右手を上げて挨拶すると応じてくれました。


一山乗っ超えて昇仙峡の上流部へ合流します。気温25℃。


気持ちのいいカーブと勾配の道を下っていくと、


金桜神社へ降り立ちます。大きな神社のようですが前回共にひっそりしていて参拝者は見受けられません。商業施設も無く自販機もありません。

と、ここで思い出しました。前回もここで自販機を探したんでした。経験上、このくらいの集落で大きな神社があれば自販機の一つや二つあるんですが。思い出したのはそれだけではなく、この先もずっと自販機が無いこと。まぁ、水場は豊富なので脱水の心配はありませんけどね。

神社の後、また直ぐに上ります。もう少し下って野猿谷を通った方が上りは少ないんですが、こちらの道の方が気持ちがいいんです。

このルートの上りは細い道で日影が多いので、自作の日除けプラ板は持ってきませんでした。純ツーリングなのでハンチング。


途中にある高町という集落。


広葉樹が多い中の道で日差しが遮られて快適です。逆に日差しを受けたいくらい (^^;
勾配は7%前後でサイコンは5~6kmを示しています。道は良く整備されていて石や枝の散乱は無し。車やオートバイも来ません。やはり野猿谷へ行かなくて良かった。

上部は勾配が緩くなり平地ぎみになると見通しが効くようになります。左手にシンボリックな山が見えました。地図を確認すると太刀岡山というそうです。右肩の弛みを超える林道もあるようでした。


やがて緩く下るようになり、


燕岩岩脈。左上には洞窟っぽく窪んだ様子が伺えます。岩脈は右下へ向けて下がってきて、


その末端がここです。


そこからほどなくして野猿谷から来る道(左)と合流します。


そして黒平。


集落手前にそば処がありますが、やっているのか分かりません。庭に人影はありました。たぶん予約してもらって対応しているのでしょうね。他にも家屋がありますが人の気配はありません。既に空き家のようです。日当たりがいいのでキャンプ等の人出を見込んだ集落なのかもしれません。


三度上っていくと水路があります。後で調べると、先にある沢から取水して燕岩岩脈の下を貫き、昇仙峡の上部にある発電所へ続いていました。


左手に学校跡地らしき平たい土地を見て下ると、道祖神があります。集落の入口。二つの間に学校があったということでしょう。


黒平はこちらがメインの集落なのでしょうね。

空は次第に雲の比率が高くなってきました。

集落の中心地にも道祖神。山深い暮らしでは新しいタネが必要不可欠だったことが伺えます。


能が盛んだったようです。


黒平を過ぎるとクリスタルラインへ合流します。


青線がこの先のルート。


いい感じの水場があったので、ここで休憩してお握りを菓子パンを食べました。
水をボトルへ入れると細かい砂が入ったので、雫状に落ちている水を汲むと比較的綺麗でした。水温も冷たい。


キャンプ地でしょうか、数人がテントを張っていましたが施設のようなものはありませんでした。

池の平林道入口。


この林道からが本格的な上りだと思っていましたが、リカンベントでも厳しく感じるような勾配ではなく、気持ちよく感じる余裕があります。

セミの煩さはなく、長距離系(持久系)の絶え間なく聞こえる種類のものが僅かに聞こえる程度。セミはオスがメスにアピールする目的で鳴いていますが、長距離系のセミはどれだけ長く鳴き続けられるかをアピールしているのでしょうか。ニイニイゼミ。もしかしてその行為の時も鳴き続けているとか。
短距離系のミンミンゼミやツクツクボウシは人にも分かり易いアピール。
中距離系のアブラゼミの場合は煩さアピール でしょうか (^^;


尾根の弛みを乗っ超えるところまで来ました。車で蝶を探す人が一人。


ここは瑞牆山を眺望できる今日一番のハイライトでしたが雲に覆われていました。残念。


更に緩く上り詰めて、木賊峠。

始めて来た時は二十歳前だったと思います。ぶとぼそ氏の他数名でツーリングしていた一日、それぞれが別ルートで甲府を目指すことにしたんです。僕はまだダートだったこの木賊峠を越え、池の平林道を下り 山沿いに観音峠へ出て下り、野猿谷を掛け下って行きました。当時は今ほど崩壊で通行止めというのが無く、地図にあれば通れると思ってルートを選んでいました。今では行く前に確認しないと通行止めだらけですよね。

峠の東屋にはここでキャンプしたのか軽自動車が片付けをしていました。「こんにちは~」と挨拶して休憩していると、少し離れた案内板を見ていたオートバイライダーがやってきて、リカンベント講義。
頃合いのいいところで遠く雷の音が聞こえたので急いで下り始めました。


木賊峠の北側には大きく緩く窪んだ木賊平が広がり、とても気持ちのいい道が続いて言いますが、やがて道は谷へ入っていき急勾配をぐんぐん下っていきます。空は木々に遮られて見えませんが、雲に覆われつつあるのか暗い。そんな中 前方が明るくなると金山峠への分岐です。ぽっかりと開けた空間。



分岐から金山峠までは標高差250mほど。峠付近かその向こうか、雷の音が激しくなってきました。雨もまた良しと思っていますが、やはり降られない方がいいので心持ちペースアップ。

集落がある所で瑞牆山が雲間から見えました。チラ見。青空の元で見たかったなぁ。


山での雷は怖いです。尖ったものや金属、塩分を多く含んでいる人を狙って横走りで飛んできますからね。幸い電柱や木に覆われているので恐怖感は薄く、それでも、鳴る感覚を計ったりして上りました。

峠は緩く超えると直ぐ瑞牆山荘です。


余裕のあるハイカーは休憩したり、バスを待ったり、雨を嫌って手早く車へ荷物を仕舞っていたり。
僕は写真を撮ってそそくさと下りに掛かりました。


路面は超ウェット。峠を越えたこちらでは一気に雨が降ったようで、川のように水が流れています。右で雷が激しく鳴り響くなか、飛沫を上げながら下ります。雨はほぼ止んでいるのが幸い。
後方と下からの飛沫は防いでいますが、前輪からクラウン辺りへ当たった飛沫が太腿裏を濡らします。

途中で瑞牆山自然公園への道を別け(晴れていれば行くはずでした)、更に下って蕎麦処の看板分岐を左へ。

樹林帯から抜けて明るくなったところで雷から離れたことを確認し、ようやく一息つけました。何とか逃げ切り成功。


ここからは長いダウンヒルなので、もう雷が近づいても余裕です。
所々にある集落内の道は入りつつリカンベントの心地よさを改めて感じます。


日差しも戻ってきました。と同時に忘れていた暑さも感じ始めます。更には自販機の無い地域ということも。


大きなトンネルの上には旧道と神戸集落が広がっています。
旧増富中学校は木造の立派な建物が残っています。今はアーティストか借りて中をアートいっぱいにしているとのこと。いつだったかテレビ放映もしていました。


神戸集落全景。遠く瑞牆山が頭を覗かせています。


少し戻って旧トンネル。


下の大きなトンネルが出来る前はこの狭いトンネルだけが、先の集落との交通を担ってきたんですね。地域の広さとこのトンネルとを比べるとあまりにも小さい。


古いけれどローマ字表記があります。ごーど。


豪快な下りを楽しみ、ダムは素通り、続いての寄り道は根古屋神社の大ケヤキ。この太さは素晴らしいです。そしてまだちゃんと生きています。


木陰が嬉しい暑さに戻ってしまいました。夏真っ盛りでした。


ケヤキの後はK23韮崎増富線へ入ります。道路脇を大量の水を運ぶ水路。


その水はこの広大な稲を育てています。


カッ飛び!


でも、あぢい (>_<)


山の中はあんなに涼しくて快適だったのに、下るにつれて暑さはハンパなく。そして相変わらず自販機の無い地域。ようやく見つけた自販機は、4年前にも立ち止まった所でした。自販機の狭い影で日差しを避けてゴクゴク。

しかし、この暑さってこの先どうなってしまうのでしょうね。ここ韮崎も甲府盆地の端にありますので、相当な暑さなのは理解していますが、それにしてもさっきまでの涼しさとは別世界です。
室内で熱は高い所へ集まりますが、地上では低い所ほど暑い。それは低い所に集まる空気が熱を持つからと言われていますが、高度差たった数百メートルで物凄い気温の差。CO2削減だけではダメなんじゃないかと… 車を電気で動くようにしたところで、どれほどのメリットがあるのかな? と。街には家やビルが密集してエアコンをつけまくり、外へ熱を出し続けています。CO2を出さないとはいえ、熱源としては相当なものだと思うんです。電気は熱を出します。スマホだって熱くなりますし、パソコンだってゲームをすると物凄く熱くなります。グラフィックボードのアルミがひん曲がるくらいに。電気に変わるエネルギー源を発明しないとダメなんじゃないでしょうか。
山には日差しを遮る木々があります。そして木々はCO2を吸って新鮮な酸素を作ってくれています。空き地へ太陽光発電パネルを設置するのはよくても、山を崩して設置するのは本末転倒でしょうね。山を崩して開発する場合にはそれ相応の負担を掛ける等が必要だと感じます。

韮崎の市街地を抜け、暑さに身体が慣れてきた頃に谷沿いの小径へ入りました。


少し上った所でデポ地の農の駅。あの山はヒンヤリしてるのになぁ。



06:53 出発
08:30 金桜神社
09:54 黒平
10:38 池の平林道入口
11:22 木賊
11:38 木賊
11:59 金山峠分岐
12:28 瑞牆山
13:06 神戸
14:43 帰着