生まれた頃のリカンベントがレースで速過ぎて味噌っかすになったことは有名ですが、近年でも味噌っかすにされました。残念なことです。
2016 California Triple Crown で Cruzbike V20 に乗る Mr. Jason Perez は勝者になりましたが1位にはなれませんでした。
Race Report: Jason Perez’s 2016 California Triple Crown Victory! – Cruzbike
このレースはかつてのようなトラックや平地ではなく山岳地帯のレースです。リカンベントがオールマイティなシチュエーションでも高性能であることは既に証明されています。平地でも上り坂でもダートでも、前傾自転車と同じように走れます(ハードなMTBライドは除いて)。そして同じ人が乗るならばリカンベントの方が楽に速く走れます。
こうしてリカンベントの優位性を目のあたりにしても、前傾自転車に乗り続けるのは何故でしょう。
僕がまだリカンベントを手に入れる以前、パスハンターで湘南を走っている時にリカンベントと出会いました。必死に食い下がって追走しましたが、ぐいぐいと引き離されました。あー、やっぱりリカンベントは速い。そう感じましたが、直ぐにパスハンターからリカンベントへ乗り換えることはありませんでした。理由はその時のリカンベントの形が好きになれなかったからです。
そう、結局は好きか嫌いか、それが判断基準なんです(その後気に入ったリカンベントに出会えました)。
しかし、現状維持では自転車の未来はありません。一歩を踏み出したら素晴らしい世界が待っているかもしれません。レースは規定があるので仕方ありませんが、趣味の世界は自由です。
ランドナーは旅自転車として完成されていると言う人がいますが、それは前傾自転車の枠の中だけだと思うんです。完成していますからその枠の中にいたら新しいものは生まれません。枠から出ると未熟な世界がありますが、ランドナーを完成させたように再び試行錯誤できる楽しさがあります。
自転車を作る側の人達は未来のためにも視野を広げて創意工夫をしてもらいたいです。Concours de Machine やジャパンバイクテクニークで、All-road Bike や Gravel Bike、ランドナーを極限まで軽量化することを競うだけでなく、未来に続くイノベーションが生まれることを期待します。
格好いいなぁと思っているリカンベント。
僕のリカンベントはこんな風景が似合います。
二人で乗りたい人達にはこんなのとか。