幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

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八徳の桜

年を経るごとに暖冬が進んでいます。今年の東京では桜(ソメイヨシノ)が2週間も早く開花しました。

僕が住む郊外でも例年より早く開花しましたが、それでも満開は例年通り4月の第一週です。開花タイマー。
玄関を出て見下ろすと満開の桜が朝日に輝いていました。


ここ数年の花見は嵐山の都幾川へ行っていました。川沿いに延々と続く桜はとても見ごたえがあるんですが少々飽き気味。人も多いですしね。

新型コロナウィルスの拡散防止のために様々な自粛が求められていますが、人のいない場所を求めてサイクリングするのは「まぁ、いいか」という判断です。
政府やメディアやSNS、様々な所から情報が発信されていますが、それぞれが自己の都合で発信しています。それらを自分で総合判断することが必要です。鵜呑みにしてはいけません。

奥武蔵の八徳の桜は、南面の斜面に広がる集落の中腹にある一本の桜。何度か訪れていますが桜の季節は今回が初めてです。近所の桜はイイ感じでしたので期待が膨らみます。

コース 148.3km / △1,901m
https://ridewithgps.com/routes/32275851


南微風。町田街道を快調に飛ばします。
町田を過ぎると桜美林(おうびりん)。この季節の為についたような地名です。少し山沿いへ入ると戦車道路があり、そこには桜がたくさんありますので、行きたくなりますが人が多いので我慢ガマン。

R16に入ると交通量が増えます。こうした幹線道路は平地ならいいんですが、上りだとこちらの速度が落ち、横を走る車との速度差が大きくなってしまいます。すると快適ではなくなりますね。

新しく出来る道は現代の高性能な車向けのため勾配が急です。そして限りなく直線的に。渋滞緩和と交通時間の短縮が主な目的(かつ工事費用を少なくする)。
しかし、交通量が増え、車の速度が増すと道路を渡るために信号が必要になります。
すると目的だった交通時間の短縮が気泡として消え、渋滞も再び発生します。
そして近隣住民にとっては環境が悪化しただけのものとなります。

片側2車線の上り道を自転車で時速8kmとか。隣では車が時速60kmでびゅんびゅん。
と思いきや信号で急停車。そして急発信。少し先の信号は赤ですよ。
でも1車線の道路のように背後でイライラする車を従えてノロノロ走るよりはいいです。
八王子界隈のそんな道を走りながら悶々と我慢走行。

飯能の町を縦断して高麗川を渡ったところで左折すると、ようやく農村風景が広がります。
満開の桜が出迎えてくれました。




今回も奥武蔵グリーンラインへは勾配の緩いこの道から上ります。


集落を離れると見所は一気に減ります。林道は景色以外に楽しいところは少ないです。
北向地蔵ではいつものようにハイカーが一休みしています。三密とは無縁の趣味を楽しむ人達にはコロナの影響は少ないですね。


全ての道はユガテへ続く(?)
この界隈では各所に「ユガテ→」看板を見かけます。一度行ったことがありますが、周囲を木々に囲まれた日当たりの良い空間が心身を和ませてくれました。自転車のコースとしてはちょっと組み難いんですよね。


天文岩。10年くらい前はもっと鬱蒼としていましたが、当時の写真と比べるとずいぶんスッキリしました。


追記。
奥武蔵グリーンライン上、一本杉峠から少し先(顔振峠方面)で道路の半分が崩落してて通行制限されていました。今回は迂回が難しかったので通行しましたが、計画される方は他の道を選ぶことをお勧めします。

顔振峠もハイカーで賑わう所。ここまでが意外と長いんですよね。アップダウンも激しいので結構脚にきてしまいます。でもここまでくれば目指す八徳まではもう少し。


青看板に従ってグリーンラインを離脱して急降下していくと、視界がバーンと開けて八徳(やっとこ)に到着。


眼下には目的の桜が満開! 人も少ない!

でも少しすると手前の緑に腰かけてくつろぐ人が表れました。
隣で大きな三脚とカメラを構える男性に、
「あの人にいなくなって欲しいですよね」と声を掛けると。
「そうですよね~。腰かけられちゃうとしばらくはどいてもらえないかな。」と。
「じゃ、今のうちに僕も下って写真とらせてもらいますね。」
「あ、いいですいいです、そんなに気にしなくて大丈夫。待ちますから。」


大きさ、枝振り、そして何と言ってもこのロケーションが最高です。
あ~、来てよかった。


今までは咲いていない季節ばかりでしたが、やっぱり満開のこの時期がいいですね。
この一本が見れれば他はいいや、という気持ちになります。


上から狙うカメラマンを気遣って視野に入らない小屋の影でお握り昼食にしました。
すると次々とハイカーやライダーやサイクリストが訪れてきました。ハイカーはベンチに腰掛けて昼食。誰のものでもありませんが、誰もがここで写真を撮りたいと思うのは同じこと。周りには腰を下ろす場所が多いのですから、少し気にして欲しいものですね。

心置きなく桜で心身を癒されて下り始めました。

細い急坂をゆっくり下りきったY字路で前方でフロントバッグを弄るサイクリストを発見。ツーリストかな?
僕も手前に停めて写真を撮ろうとしていると、
「あ~っ、久しぶりです。こんにちは~」

振り向くと、先日鶴峠で出逢った ELEPHANT BIKES の方でした!
https://inter8.hatenablog.jp/entry/20191111/1573446405


握手を求めると「あー、今はダメダメ」。そうでした、コロナ感染に気を付けないといけませんね。肘タッチにしました (^^)

昨今のコロナのお話しやヨーロッパでのコロナ事情等、しばしお話し。
この後は高山不動尊へ上って、その後は子ノ権現へ上り返すとのこと。健脚ですね。しかも世田谷からです。




「また何処かで会いましょう!」の合言葉で別れました。


僕はR299を跨いで林道で小さな峠を越えます。既に脚がヘタレモードに入っているので厳しいですが、静かな道なので気が休まります。
下り終えると中藤上郷。


凝った新聞受け健在。


原市場の対岸の小道の入口にも桜がありました。日当たりのいい場所に咲く桜は元気がいいですね。


淡いピンクと青空。白い雲もアクセント。


小道をじゃりじゃりと進み、いつもの杉にに立て掛けます。


後ろに下がり過ぎると川へ転落するので要注意。






農村地帯の丘陵を幾つか越えてお摩り様にご挨拶。


お、何か置いてあります。


うちでの小槌?
ここにあるということは… 「精力が蘇りますように」とか (^^;


静かな厚沢通りはサイクリングの終焉の気持ちと重なります。
青梅へ出て、再び幹線道路をヘタレた脚で帰途につきました。



06:52 出発
12:21 八徳
19:07 帰宅