競技はルールがあって成り立っています。ルールが無いものは競技ではありません。
しかし、そのルールが業界の進化を妨げてはいけないと思います。
◆ リカンベントは平地でのスピードが速すぎるからロードレース界から追放されました。
しかし、人力によるスピードへの挑戦はリカンベントを使うのが殆どです。
スピードだけでなく、リカンベントはのんびり走ることにも適しています。ポタリング、凄く楽しいです。身体に優しいことから長距離ツーリングに使う人も多いです。
低速、高速、長距離、どれも適しています。
リカンベントが坂に弱いという説は本当です。しかし、これは研究次第で解決出来ると思っています。
ロードレーサーがリカンベントに勝っているのは、この「上り坂」だけなんです(ちょっと言い過ぎかな?)。
◆ 内装ハブギヤはロードレースのレギュレーションで使用できません。
未だにチェーンを脱線させて変速しているなんてナンセンスです。もう設計者は来年の新規開発のネタ切れです(たぶん)。
オートバイだって自動車だってそんな機構は使っていません。
多段変速の使命は、確実に、速く、何段も飛び越えて変速できること。これに尽きます。
内装ハブギヤはこれの全てに勝っています。それに加えてクランクを回さなくても変速できる、というオマケまでついています。
ただ、重たい。
重たいといっても自転車トータルで比較すると500g~600g程度のものです。
これとて、研究と改良によって解決できるレベルです。
内装ハブギヤはシティサイクルに多く使われています。
その多くは、最新のロードレーサーの脱線変速機よりも高性能なのです。
でも、「どうしてもディレイラーを付けたい」という気持ちも理解できます。
そういう人は、付けていいんです。チェーンテンショナーとして。
実際、前は普通にダブルとかトリプルギヤを脱線変速させ、後ろは内装ハブギヤとジュビリーを使っているのを見たことがあります。
レースをしないサイクリストにはレギュレーションは無関係です。
高性能なリカンベントや、高性能な内装ハブギヤを経験してみるべきです。性に合わないなら止めればいいだけです。
同じような自転車をもう一台作るなら、未知の、まったく異なるものを使ってみては如何でしょうか。
初めて自転車に乗れた時の感動、初めて変速機を使った時の感動を、違った形で経験することができます。