幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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八坂峠と水郷芦川

前日倒立させて車載したリカンベントは、高速道路のICの横Gであえなく倒れました (^^;
細引きを1本で済ませていたためです。安易に動かないようにフレームの一部へぐるっと回していたんですが、甘かったようです。
サービスエリアで細引きを左右2本で固定し直しましたが、今度は倒立させた接点がずれたりハンドルが動いてしまう始末。やはり正立させてエンドを固定しなければいけないようです。

そして、これまた前日に修理したスローパンクが、別な箇所で再度スローパンク。家を出る時に気が付いたのでフロアポンプを積んできました。
河口湖半のデポ地に着いて思案します。予備チューブに交換してすぐにスタートするか、スローパンクを直して装着するか。
なぜなら、スローパンクの場合はチューブの穴を見つけ難いからです。自宅なら水に浸せば見つけられますが、もちろん外ではそれは期待できません。

とりあえずパンク穴を探してみます。空気を入れて鼻の下辺りに近づけて空気の漏れを探したところ、運よく発見できました。
穴はサイドではなくトップ部分だったので、チューブの劣化ではなく何か細いものが刺さったことになります。しかしタイヤ裏を確認しましたが発見できませんでした。
出だしからパッチ貼りをする気力はなく、予備チューブを入れて出発することにしました。

そんなこんなでスタートまでにごたごたしましたが、20分程度遅れただけなので気を取り直します。

コース


富士五湖はどこも観光スポットなので、そういう雰囲気が好きな人達が多く訪れています。僕は好きではないので体調を確認しながら徐々に快走モードへ。
河口湖から西湖、精進湖はスルーして本栖湖へ。進むほどに静かになり落ち着いてきます。


小休止して、いざダウンヒル
緑に囲まれたワインディングロードをリカで下るのは爽快。途中二人のサイクリストが上ってきたので右手を上げると、先方も元気よく手を上げて応答してくれました。やっぱり会釈よりも手を上げて挨拶した方が一層心が通じますね。

FFリカでの下りコーナーは慎重さが必要です。後輪荷重が少ないので滑り易いのです。
何度かオーバースピードでコーナーへ入ってしまい、ズズッと滑る場面がありました。FFリカでカウンターステア(逆ハン)があてられるのか、後日ダートで練習しておいた方がよさそうです。

高速で走っている中、幾つかの石碑に目がとまります。かつて、この険しい道を登って本栖湖方面へ抜けたのでしょうか。
こちらの石仏は安保10年。かなり古くなかなかこの年代の物は見かけないのですが、石に囲われているためか非常に状態がいいです。


下りきると静かな農村が広がっています。山の向こうとこちらとでは別世界。
そして気温が一気に上がります (^^;


勾配は緩く、リカでのんびり走るには丁度いいくらい。
この地域は石碑が多いので、一つ一つ見ながら巡っていきます。これから上る御弟子集落にあったイヤラシイ道祖神は移動されてしまいましたが、それは別としてどれも表情があって飽きないのです。


動画撮ってみました。リカはこんな具合にゆったりのんびりにも適してます。

https://youtu.be/jgLYyf_I2yM


沢集落から山を巻く林道へ入ります。
一気に勾配がきつくなり亀の歩み。蛇行ができないリカには厳しいですが、太腿裏を主に使った踏み方と力が逃げない構造は意外に上れます。そして疲労感が少ない。


最近は鹿に出会うことが少なくなりましたが、今回は狐がお出迎えしてくれました。きょとんとした表情。


ヘアピンカーブ付近まで上ると視界が開け、川伝いに巡ってきた道が眼下に見えるようになります。
高度感があるこういった風景は気持ちいいですね。


背後に見える集落は峰山というところ。天空の里という表現がぴったりですね。


ここまで上ると後はほぼ水平な道が大八坂まで続きます。


御弟子に着きました。例の道祖神は違うものと入替えられてしまいましたが、過去のものを説明した案内板はそのまま残っています。経緯を知らない人が読んでも、つじつまが合いませんが、これはこれでいいです。
次回訪れる時には移された場所へ歩いて登ってみようかな。


大八坂にはいくつか集落がありますが、車道から分け入って行き止まりになっているので、具体的な用がないと入り難いです。下の三ッ沢集落から山道を登ってくればいいんでしょうけど。
唯一林道に面したところに一軒あるお宅は生活感があります。元気そうでなにより。


ここからは再び勾配が増して新八坂峠へ向かいます。
最初に来た時には旧八坂峠へ押し上げましたが、猪の匂いが濃くドキドキでした。一度行ったので良しとしています。

新八坂峠に到着。明るい雰囲気ではありますが、遠くを望むことはできません。
日影があるのでここで昼食と大休止。


時間は12時少し前。過去に数回訪れていますがリカでも時間差は殆どありません。
山方面の気に入ったコースを、リカでも十二分に楽しむことが出来ています。これを期待して購入しましたが、正直なところ上りでもう少し苦労すると思っていましたので、期待十分といったところです。

おにぎりを二つ食べて、飲み干して空になったハイドレーションバッグに空気を入れて枕にします。
しかし、以前もそうだったんですが、ここは蟻がいて快眠できませんでした (^^;


下りはここまでと変わって道が荒れています。舗装はいいんですが枝や落石が多いのでスピードが出せません。木々も覆い被さるように茂っています。
小石を踏まないように慎重に下って沢沿いに出ると、明るくなって道も広くなります。
右手に水が出ているので補給します。


今回の道程で唯一の水場です。自販機もありませんので行かれる方は注意してください。
水は崖から落ちていて蒲鉾型フェンスで覆われています。ちょっと躊躇する感じですが、この水が飲めそうにない人は夏場のこのコースは無理でしょう。
ボトルに僅かに残った水はお湯になっていますので、冷たい山水が染み入ります。

下りきって国道バイパスをくぐり、芦川方面へ再び上ります。


しかし、ここで痛恨のパンクです。冒頭の通り予備になったチューブには穴が開いていますのでパッチ貼り (-.-)


急激な抜け具合だったので大きなものが刺さったんだろうと思いましたが、リム打ちパンクでした。
でもガツンという感触は無かったので腑に落ちません。

リム打ちする前に徐々に空気が抜けていて小さな段差でガツンとしてしまったのか…
とすると、小さなトゲがタイヤに刺さっているはずなので、念のためタイヤ裏を確認しましたが見つかりませんでした。
日影で修理してトゲが刺さっていないことを願って再スタート。

ここからは集落毎に細い道へ入ります。即ち旧道。
旧来から使われてきた道は集落内では生活道でもあります。この地域は水郷で、引き入れた水を生活に使っています。そうした水路を見るのも楽しみです。


しかし、暑さが厳しいです。
リカはお腹を上にしているので尚更暑さにやられます。何か対策しないとダメかも。ハンドルから首元へシートを掛けて日影を作るとか。

集落の終盤は茅葺古民家へ立ち寄ります。
この家は保存のために綺麗に保たれています。数年前には屋根を葺き替えたところを偶然見つけ、黄金色に輝く茅葺に目を奪われました。


中へお邪魔してお茶と茹でたジャガイモをいただきながら、地元の話しを伺いました。
この家は築350年くらいのこと、水路は昔の先人が苦労して上流から引いたこと、兜造りは四方からの風に耐えるためなこと、葺き替えには岐阜から職人を招いて行ったこと、等々。

ここから見える風景は変わりましたか? と伺うと「いや、変わらないです」というお返事でした。
これからもそうであって欲しいものです。


30分くらい休ませてもらっておいとましました。
数年前にできたトンネルを抜けて、風景ががらりと変わった世界へと戻りました。


その他の写真
https://photos.app.goo.gl/QcXfL6PfCehtub8LA

07:25 出発
08:55 本栖湖
10:20 沢
11:11 御弟子
11:40 大八坂
12:06 新八坂峠
13:46 本郷
15:55 茅葺古民家
16:40 デポ地着