幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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鶴峠-松姫峠(廃道か…)

また一つ、貴重な峠道のコースが無くなりそうです。

松姫峠は都心からの日帰りサイクリングのコースとして古くから紹介されてきました。
標高は1250m。大月側から望む山並み、その向こうにたたずむ富士山。上りでの苦労が報われる絶景があります。眼下の彼方に見える道が高度感を感じさせ、ダイナミックな下りの楽しさも格別なものです。
奥多摩側からの道は勾配が緩くツーリング車のローギヤなら上り易い。しかし、ここへ至るまでの道のりで結構脚を使わされるので、やはり標高なりのキツさがあります。


2015年の春に松姫トンネル(3066m)が開通しましたが交通量は極僅か。その年に通った時にはトンネル内で一台の車もありませんでした。自転車にとっては走り易いし、周辺の道も含めて農村部に車が少ないのは喜ばしいですけどね。

同じ2015年、大月側の松姫峠に至る区間で法面工事による通行止めがありましたが、工事終了と共に通行が復活しました。しかしその通行期間も僅かで2016年には全面通行止めとなってしまいました。
帰宅して確認したところ、小菅村役場のホームページに通行止めの情報がありました。

今回、奥多摩側から上りましたが、途中に「この先通り抜けできません」という看板がありましたが、峠までは問題なく通行できます。道路の状態もよく整備もされている印象でした。

峠自体は変わっておらず、駐車スペースもトイレも以前のまま。おそらくこちら側の道はこれからも山を楽しむ方の為に整備されるのでしょう。
峠にある(有名な)石碑の脇に「通行止め」ゲートがありました。以前から設置されていたものが閉じた状態です。


林道ではよく工事中で通行止めになることが多いですが、法面工事の場合には通してもらえることが多いです。しかし路面自体の工事となると歩く場所もままならないので、この場合は自転車とて控えるのが懸命です。

今回は「工事中」とはありませんでしたし、路面の荒れ具合から見て通期で通行止めになったのだろうと思い、ゲート脇から入って下りました。
もし途中で通行できなくなった場合でも、苦しいですが上り返す体力はまだありましたし。
道路の状態は、木の枝や小石が散乱していますが今の所は通行に不安を感じることはありませんでした。ただし、細いタイヤでは楽しくはないでしょう。

林道として活用されるなら整備は継続されるでしょうが、ここの地形は急峻で植林もありませんので期待できません。
今後は法面の防護ネットが土砂で破れたり、路肩が崩れたりして危険な箇所が出てくるかもしれません。巻き道もとれないような崖が多いので、その場合は引き返すことになります。それを考えるとコースとしては大月側から上るのがよさそうです。

大きなトンネルが出来ると、そこにあった本来の道は廃れていきます。この峠道も数年後には通行できなくなるでしょう。奥多摩側は通行できたとしてもピストン道路ではツーリングの魅力がなくなります。サイクリストにとっての松姫峠は衰退の一途となってしまいました。

コース


その他の写真
https://goo.gl/QZKV9I?album

走行距離 172km

07:06 出発
09:49 上野原
12:34 鶴峠
13:46 松姫峠
18:48 帰宅