今回はシートアングルについて書いてみます。
僕のフレームのシートアングルは75度。
え、これはちょっと立ち過ぎなんじゃない〜? って声が聞こえてきそうですが、ごもっとも。
ツーリング用のフレームとしては見かけない角度ですからね。
でもちょっとまってください。
シートアングルはBB中心から伸びるシートパイプの角度であって、お尻とペダル踏み面との関係を本来は気にすべきことですよね。
皆さんはペダルに対してどのあたりに足を乗せて踏んでいますか?
セオリー通りにペダル軸の真上に足の母指球がくる感じでしょうか。
トウクリップ派の方々はもしかしたら軸から多少後ろだったりしていませんか?
なかなか大きなトウクリップってありませんし、ゴツい靴ならなおさら。
僕は軸よりも前に足を乗せています。
ビンディングのクリートがシューズの調整域のかなり後方。1cmくらい後方に取り付けています。なので足が前に出ます。
なぜかというと、これが安定するからです。
通常のペダリングでは踵が若干上がった形でペダルを踏みおろしていますよね。
この時の加重バランスからしても、ペダル軸上よりも母指球が前にあった方が安定して踏めます。
もうお分かりと思いますが、サドルとペダル踏み面との関係で考えると、BBを前に出したのと同じことになります。即ちシートアングルが寝たことになります。
では足が1cm前に出るとシートアングルどれくらいに相当するのかというと、凡そ1度。
74度のフレームと同等になります。
勘が鋭い方ならもうお分かりですよね。
IDEAL #88 カッコイイなぁ… じゃなくて〜 (^^;
ピラーの位置に注目してください。
ちょっと画像を加工しましたがサカエのP3ピラーにセットした状態です。
革サドルはこのピラーのようにヤグラがサドルに隠れるタイプが好まれましたよね。
ツーリング車はフレームからピラーをあまり長く出さずに、このようなタイプのピラーを使うと美しい。
サドルレールの形状からも、サドルの前後位置はこれくらいが限度ですしね。
ヤグラがサドル下から覗くようなタイプだと、視覚的にサドルが前方に付いて見えてしまい、バランス的にどうも… となるわけです。
しかし、革サドル以外では逆にヤグラが見えているのが一般的。僕のもそうです。
視覚的にはヤグラが見えている分だけサドルを後退させて取り付けるとバランスがいい。皆さんそうしてらっしゃいますね。
革サドルとくらべてどれくらい後ろかというと、1cm〜2cmくらい。シートアングルにして1度〜2度。
前述の74度からマイナスすると、73度〜72度のシートアングルと同等ということになります。
結果、僕のフレームはツーリング車+革サドルの一般的なフレームと比べると、シートアングル自体はだいぶ立っていますが、サドルとペダルの関係でいうとあまり変わらないのです。
サドルの前後位置は気にする人は多いですが、ペダルに乗せる足の位置はあまり気にしない人が多いのではないでしょうか。
一度お試しください。結構踏み心地が変わりますよ。