幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

雁峠-笠取小屋-将監峠

山は人の心を穏やかにし、正直な自分を取り戻すように思います。天空の楽園。
多くの人と接していると、自分を取り繕ったり、良く見せようとしたり、誤魔化したり、過剰に自意識したり。
山で出遭う人はごく僅か、一日に数人です。
先方も静かな大自然を好む同士であり、心が通じる部分も多い。
一日自然と対峙した時を過ごし、ある接点で出遭う同士には、心を開き和やかな表情で会話が進みます。

コース
http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=3e0acc649bc135d8f6aaad9535b370af

今回の山旅は柳沢峠が起点。
車をデポしてまずは多くの人が群がる街を見下ろしながら下ります。

一旦下界へ降りてからは、普通の人なら国道を行くところを、やはり旧道を選択。
僅か数キロにゆっくり時間をかけます。

そして山と下界とを隔てる(林道の)ゲートをくぐると次第に空気が変わっていきます。
小鳥のさえずりが聞こえ、獣の気配も感じられるようになります。

一つ、また一つ、川を渡渉するごとに心が清められ素の自分になっていく。
靴につけた鈴の音と、相方が慣らすベルの根が一帯に染み入ります。

子連れの熊でしょうか、ひと声警戒の意思表示。
そこは獣のテリトリー、素直に従います。

視界を覆っていた木々が無くなり、大きな弛みへと登り詰めます。

雁峠。望む者だけが踏み入れることができる聖地と言えましょう。

峠は山への入り口。尾根筋は山人が旅をする道であり、神が宿る山々を巡礼する道。
そんな山人が集う宿に、今宵お世話になります。
ヘルパーさんは以前 音ノ権現でお会いした山サイを好むお方。再会に笑顔の交換です。


目覚めると今日も快晴。
昨夜ストーブの前でお話しを聞いた方も言っていましたが、良い時なんて5回に1回程度だよ、と。
今回の山旅はその1回に当たったようです。

今日は山肌をほぼ等高線に沿って続く道がメインです。
尾根を好む山人とは違い、山サイ人はこんな道を求めて山へ入るのです。

後半のガレ場を越えると尾根筋にぶつかります。
そこにはまた、山人がこちらへ視線を送っています。
静かな山旅で話し相手が欲しかったのか、お互いの様子を確認してからは話しが弾みました。

僅かに下ると将監峠。
防火帯が続き少々味気なさを感じます。

ここで山旅は終了。
これ以上進むと現実へ戻れなくなってしまいます。ジープ道で下界へ降りました。

今日のコースを見渡せるビューポイントがあったのでのんびりと昼食。
手が届きそうな距離ですが、こちらと向こうとでは世界が違います。またいつか。


その他の写真
https://picasaweb.google.com/102022339073463920028/20131013#
https://picasaweb.google.com/102022339073463920028/2013101402#


08:45 出発
12:20 広瀬ダム
15:45 雁峠
16:30 笠取小屋

07:08 出発
10:13 将監峠
11:08 三ノ瀬
13:39 柳沢峠