幅員5.5m未満をゆく

自転車とサイクリングの日記です。

幅員5.5m未満をゆく

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自分の走り方に適したタイヤ

長く歩くには靴、長距離サイクリングにはタイヤが重要です。

サイドウォールが柔らかいタイヤは、幅が40mmを超えるような太さでも細いタイヤと同等の速さで転がる。と ReneHERSE Cycles は証明してくれました。
これは自転車を愛する全ての人にとって喜ばしいことですし、今後の自転車の発展や進化に変化をもたらすことでしょう。僕らが大好きなサイドウォールが薄茶色のオープンサイドタイヤが多く作られることにもつながります。



しかし、過去に遡って多くの記事を読んで思ったのは、巡航速度で検証しているということです。高速域や中速域など様々な速度で検証していますが、加速度については書かれていなかったように思います。

のんびりサイクリングを楽しむ人達は加速なんて興味ないよって思っているでしょうけど、そんなことはありません。とても重要です。

加速度は言い方を変えると、速度変化が大きいことでもあります。停止からの漕ぎだし。これが最も速度変化が大きい場面でしょう。サイクリング中は都心ほど信号が多いですから、ストップ&ゴーの頻度が高いです。
日本の農村部や山間部では急坂がたくさんあります。そこを上る時は極低速になりペダリングひと踏み毎に速度変化を起こしています。勾配15%くらいになると時速4km前後での速度変化。もしかすると時速3kmから5kmの繰り返しかもしれません。


速度変化を少なくするには低いギヤ比で回転数を上げることです。しかし、これもやってみると分かりますが心肺機能が高い人でないと続きません。回転数が低いと速度変化はありますが、ひと踏み毎に脚を休めることができます。僕は後者の方が身体に合っていますので、この踏み方で長い峠道でもリカンベントで上れているんです。

ホイールという回転体を少ない力で回すには、一つは径を小さくすることです。ミニベロはストップ&ゴーが楽で、上りでも速いというのは良く知られています。ただ、軽量なタイヤやサイドウォールが柔らかくて太いタイヤは残念ながら市場にありません。

もう一つは軽くすること。サイドウォールが柔らかくて太いタイヤが速く転がるとは分かっても、重かったらストップ&ゴーや急坂の上りで負担が増えてしまいます。

この三点を満たした リム・タイヤ・チューブ が理想です。


僕が使っているのは、
リム:SunXCD 650B 490g
チューブ:パナレーサー R'AIR 26x0.9-1.25HE (650x20-25C) 71g
タイヤ:グランボア シプレ エクストラレジェ 650x32B 260g   計 821g

これよりも太くて軽いのは、
リム:SunXCD 650B 490g
チューブ:グランボア プリュム (ラテックス) (650x36-42B) 53g
タイヤ:グランボア エキュルイユ 650x38B 240g        計 783g


ReneHERSE Cycles のタイヤはどうでしょう…
リム:SunXCD 650B 490g
チューブ:グランボア プリュム (ラテックス) (650x36-42B) 53g
タイヤ:ReneHERSE Loop Loop Pass Extralight 650x38B 333g   計 876g
タイヤ:ReneHERSE Babyshoe Pass TC Extralight 650x42B 373g  計 916g

ロードレース用のチューブラーホイールはどのくらいでしょう…
リム:MAVIC OPEN PRO T 360g
タイヤ:パナレーサー Race A Evo4 チューブラー 700x25C 280g  計 640g
タイヤ:パナレーサー Race A Evo4 チューブラー 700x28C 290g  計 650g

WOはどのくらいでしょう…
リム:MAVIC OPEN PRO C 435g
チューブ:SOYO ラテックス 48g
タイヤ:パナレーサー Race A Evo4 WO 700x25C 230g      計 713g
タイヤ:パナレーサー Race A Evo4 WO 700x28C 240g      計 723g


こうして比べてみるとレーサーがチューブラーを選ぶ理由がよく分かりますね。
峠の上りでのアタックに瞬時に反応するにはチューブラーの 軽さ、乗り心地、グリップ感、転がりの軽さ、どれをとっても優秀でしょうから。

グランボアのエキュルイユはWOのロードレーサーと比べるて +70g の差は健闘していますね。太い分の乗り心地その他のメリットを考えると、ダートが少ないサイクリングでは最も高性能と言えるでしょう。巡行も上り坂も楽なタイヤ。

僕のホイールはこれに劣ること +38g 。むむぅ。でも ReneHERSE Cycles のタイヤを選んだ場合よりは軽いです。
ケルビムへオーダー中の次期リカンベントも同じホイールです。エキュルイユを選ばなかったのはマッドガードを含めた全体のフォルムと、38Bが入るフォーククラウンで良いものが無かったからです。
リカンベントではフォーククラウンへの太腿裏の干渉を避けるため、なで肩クラウンにしたいんです。そうすると選択肢が少なくなり、よい製品が見つかりませんでした。


サイクリングの形態は人それぞれ、特に走る地域によって大きく異なります。なだらかな土地を高速で巡行することが多い国と、狭く急峻な地域をのんびり走る日本。ダートが多いか少ないか。それぞれで何を選ぶかは違って当然です。その選択肢を増やしてくれたグランボアや ReneHELSE Cycles には今後も作り続けてくれることを期待しています。